群馬県立土屋文明記念文学館:連続講座「―見つめ直す日本の古典文学―『源氏物語』と『平家物語』」河添房江 氏(東京学芸大学名誉教授)・兵藤裕己 氏(学習院大学文学部日本語日本文学科教授)(2020年2月9日(日)・2月23日(日祝))※要申し込み

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講座情報です。

●公式サイトはこちら
http://bungaku.pref.gunma.jp/display


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※申し込みは上記公式サイトをご確認ください。
※事前の申し込みが定員に達しない場合には、当日受付も行います。

①「『源氏物語』の中の東アジア―「光る君」と「光る源氏」―」
 2020年2月9日(日)14:00~15:30
 講師:河添房江氏(東京学芸大学名誉教授)

②「『平家物語』と琵琶法師」
 2020年2月23日(日・祝)14:00~15:30
 講師:兵藤裕己氏(学習院大学文学部日本語日本文学科教授)


平安時代初頭、三つの勅撰漢詩集が編まれ中国文化の影響が強かった9世紀を経て、和漢が対比的に棲み分けられるようになった10~11世紀は「国風文化」の時代とされています。最初の勅撰和歌集『古今和歌集』が905年奏上、長編物語である『源氏物語』は11世紀初頭に成立したと考えられています。
紫式部が書く物語が評判となり、藤原道長の娘・中宮彰子に仕えることになって完成に至った全54帖の『源氏物語』には、漢籍からの影響だけでなく、東アジアからもたらされて珍重された「唐物(からもの)」など、同時代の東アジア世界の具体的な物や人の姿を垣間見ることもできます。『源氏物語』などの平安文学や唐物研究がご専門の河添房江先生に、こうした意外な側面の魅力をお話しいただきます。

「祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり」で始まり、平家の繁栄と没落などを描く『平家物語』は、武士が本格的に台頭した鎌倉時代に成立し、歌舞伎や文楽などにもその内容が換骨奪胎されて受け継がれています。琵琶法師が語る「平家」によって広く浸透したこの軍記物語は、今日一般的によく活字化され読まれる覚一本などの「語り本」系、分量がその2倍ほどになる延慶本などの「読み本」系の写本が残されています。『平家物語』『太平記』などの中世日本文学や、近代の浪花節、演劇なども含む芸能がご専門の兵藤裕己先生が、「平家」語りとテクストとしての『平家物語』について語ってくださいます。