日本比較文学会 関西支部1月例会(2020年1月25日(土)、国際日本文化研究センター)
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日時:2020年1月25日(土)14:00〜17:00
場所:国際日本文化研究センター
【シンポジウム】
「アニメーションの東西交流~ハイジとマルコの物語」
司会:西岡亜紀(立命館大学文学部准教授)
要旨:1970年代以降、高畑勲と宮崎駿らを中心に、フジテレビの30分のTVドラマ枠で、海外の児童文学を良質のアニメーションに加工するという試みが始まった。それまでのアニメーション制作の方式を変えるような「ロケーションハンティング」(通称ロケハン)と呼ばれる現地での事前調査、入念な原作の読み込みのうえで練られる脚本と演出、「レイアウトシステム」と呼ばれる現場体制など、質の高い本格的なアニメーション創作が模索された。その結果、それらの作品はその後、原作の言語圏にも広く翻訳されて視聴されることになる。本シンポジウムは、『アルプスの少女ハイジ』(1974)と『母をたずねて三千里』(1976)の2作品を題材に、これらのアニメーション作品が原作の言語圏と日本という異文化間を往還することで、どのような受容と展開が生じているのかを多面的に検証する試みである。
「アニメにおけるロケハンの意義―『母をたずねて三千里』の映像化からの考察」
講師:千葉香織(児童文化研究家)
「マルコのはてしない旅―イタリアにおける『クオーレ』とマルコの物語評」
講師:土肥秀行(立命館大学文学部教授)
「『アルプスの少女ハイジ』演出―ドイツ語吹替版との比較から見えてくるもの」
講師:川島隆(京都大学文学部准教授)