練馬区立美術館「生誕140年記念 背く画家 津田青楓とあゆむ明治・大正・昭和」(2020年2月21日(金)~4月12日(日))

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展覧会情報です。

●公式サイトはこちら
https://www.neribun.or.jp/event/detail_m.cgi?id=201912151576384229

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生誕140年記念 背く画家 津田青楓とあゆむ明治・大正・昭和 

会 期  2020年2月21日(金)~4月12日(日)
休館日  月曜日
     ※ただし、2月24日(月・休)は開館、翌25日(火)は休館
開館時間 午前10時~午後6時 ※入館は午後5時30分まで
観覧料  一般1,000円、高校・大学生および65~74歳800円、
     中学生以下および75歳以上無料、

主  催 練馬区立美術館(公益財団法人練馬区文化振興協会)
特別協力 笛吹市青楓美術館
助  成 公益財団法人三菱UFJ信託地域文化財団


 1880年(明治13)に京都市中京区に生まれた津田青楓(つだせいふう、1880~1978、本名・亀治郎)は、1896年(明治29)に生活の糧として図案制作をはじめたことから画家人生の第一歩を踏み出します。歴史画家谷口香嶠に師事し日本画を学び、関西美術院では浅井忠らにデッサンを学んで、1907年(明治40)に安井曾太郎とともに渡仏。アカデミー・ジュリアンで修行します。帰国後の1914年(大正3)には二科会の創立メンバーになるなど洋画の世界で活躍し、後に洋画を離れ、文人画風ののびやかで滋味豊かな作品世界を展開していきました。 

 青楓は文豪夏目漱石に愛され、彼に絵を教えた画家であり、漱石らの本の装幀も数多く手がけました。また、写生にもとづく創造的な図案の試みや、随筆や画論など多岐にわたる文筆活動、それに良寛研究とその成果ともいえる書作品など、幅広い交流と旺盛な制作活動で知られています。しかし、さまざまな分野で足跡を残した青楓ですが、これまでまとまったかたちで作品やその生涯を紹介する回顧展は開催されていません。

 青楓は、長生でもありました。青年時代には日露戦争に従軍し、203高地の激戦に居合わせ、その凄惨な体験を赤裸々に文芸雑誌『白樺』に発表しています。昭和初頭には、二科展に社会思想を背景とした作品を発表し、物議をかもしました。自由を求めて時代に対峙しつづけた青楓の作品は、その時代を知るための歴史資料としての側面も持ち合わせているでしょう。

 本展では、交友のあった夏目漱石と経済学者河上肇、それに私淑する良寛和尚と、青楓がもっとも影響を受けた3人を軸にしながら、作品や関連資料約250点を通して、明治・大正・昭和の時代を生きた画家津田青楓の生涯を振り返ります。