連続講座「遠藤周作 神に問いかけつづける旅」:高橋千劔破氏(作家・文芸評論家)「遠藤周作と歴史小説」(2019年10月19日(土)14時〜、世田谷文学館2階講義室)※要申し込み
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●公式サイトはこちら
https://www.setabun.or.jp/event/list.html#event00347
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※申し込みは上記公式サイトをご確認ください。
※参加費1000円(当日徴収)
カトリック作家である遠藤周作氏の小説には、揺ぎない信仰を堅く護りつづける人物は出てきません。歪んだ欲望や執拗な悪の誘惑に屈しそうになって、苦悩する人物がむしろ多数を占めています。人間は弱い葦にすぎないけれど、しかし考える葦であると認定したのはパスカルですが、遠藤氏が描きだすのは苦しむ葦、悩む葦であると言うことができます。そういう人物たちがどのようにして苦悩の深淵から浮上しようとするか、遠藤氏はその苦闘を見つめつづけた作家でした。
カトリックの信仰を基調とする遠藤氏の作品が宗教の枠を越えて、ひろい読者層に受けいれられているのは、信徒の苦闘する姿のなかに、あらゆる人間の魂に訴えかける力が秘められているからです。遠藤氏が昇天されてから二十二年あまり、生きる根拠を見出すのが難しい混沌とした現在の状況のなか、迫真的に訴えかけるその力はますます強化されていると思われます。
以上のような観点にもとづいて、世田谷文学館では遠藤氏の人と作品に親しみ、精通しておられる五人の講師を迎えて、連続講座を開催することにしました。五回の講座を通して、遠藤氏の遺された仕事から貴重な啓示が新たに発掘され、日本でおそらくはじめて本格的なカトリックの文学世界を築きあげた作家の全貌が、いっそう深く解明される機会が作りだせるにちがいないと期待しています。
世田谷文学館館長 菅野昭正
[出演] 高橋千劔破(作家・文芸評論家)
[日時] 10月19日(土)14:00~15:30(受付・開場13:30)
[申込方法]
*10月5日(必着)までに、イベント申込専用Eメールアドレス(event@setabun.net)へお申込みください。2名まで連名可。
*締切日から7日過ぎて返信が無い場合はメール送信不具合の可能性がありますので電話でお問い合わせください。
*申込多数の場合は各講座ごとの抽選となるため、1講座につき1通で申込ください。1通で他の講座に複数申込むことはできません。
*Eメールを使わない方は往復はがき(1講座につき1通)に、必要事項(希望講座・日時、参加者氏名、住所、電話番号)明記の上、世田谷文学館「連続講座」担当にご送付ください。(申込締切日必着)
[会場] 2階講義室
[定員] 抽選50名
[対象] どなたでも
[参加費] 1000円(当日徴収)