日仏会館・フランス国立日本研究所:国際討論会シリーズ最終回「復元の歴史と理論」パトリス・グルバン氏(ノルマンディー国立高等建築学校)、海野聡 氏(東京大学)(2025年8月30日(土)14:00~16:00、ホール )

討論会情報です。
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https://www.mfj.gr.jp/evenement/histoire-et-theorie-de-la-reconstruction/?lang=ja
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国際討論会シリーズ「建築遺産の復元」の第5回(最終回)となるセッションでは、復元という実践の歴史と理論に焦点を当てる。これまでのセッションでも見てきたように、日本とフランスは、しばしば知られていなかったり誤解されたりしているものの、建築遺産の復元において長い伝統を共有している。両国では、復元の背景にある諸事情、建築物の種類、使用される材料などは大きく異なることが多いものの、その実践を比較することで、共通する遺産観やアプローチを浮かび上がらせることができる。例えば、フランスでは長年、失われた遺産の復元に否定的な立場が取られてきたが、第二次世界大戦による破壊を受けて、復元・復原が重要な役割を果たした時期があった。フランスの再建期を専門とするパトリス・グルバン氏(ノルマンディー国立高等建築学校准教授)は、損失または損傷を受けた遺産に対する修復・再編・近代化の政策について紹介する。一方、日本では、復元の実践についての理論が2000年代以降に本格的に展開されるようになり、それは日本の遺産観を明らかにするだけでなく、社会(その歴史や文化など)と復元との密接な関係性についても示している。日本建築史の研究者であり、復元研究の第一人者でもある海野聡氏(東京大学工学部建築学科准教授)には、特に木造建築の遺産再建という枠組みの中で、「復元学」という学術的領域についてお話いただく。
【司会】デルフィーヌ・ヴォムシャイド(日仏会館・フランス国立日本研究所)
【主催】日仏会館・フランス国立日本研究所
【協力】東京大学工学部建築学科
【協賛】在日フランス大使館、GIS Asie、クレディ・アグリコル・CIBジャパン