ブックレット〈書物をひらく〉32 中西智子『紫式部の「ことば」たち 源氏物語と引用のコラージュ』(平凡社)

このエントリーをはてなブックマークに追加 Share on Tumblr

人間文化研究機構 国文学研究資料館さまよりいただきました。

中西智子.jpg

公式サイトはこちら。
https://www.heibonsha.co.jp/book/b651742.html

価格(税込):1650円
発行日:2024年10月23日
A5・並製・104頁
ISBN:978-4-582-36472-9

【内容】
『源氏物語』に引用される和歌や漢詩文、物語などの「ことば」は、いかなる表現効果を持ち、当時の人びとや現代の読者に影響を与えているのか。事例とともに探る。

【目次】
はじめに
一 万葉歌の古さと新しさ
平安中期の古歌復興状況
「赤裳垂れ引き」玉鬘
「入りぬる磯の」若紫
「月待ちて」女三宮
演出される〈誘う女〉像
二 嘆老歌の悲劇と喜劇
反復される浮舟の「世の中にあらぬところ」
嘆老歌の二面性の継承
〈エロス〉と〈タナトス〉の行方
物語作者の挑戦
三 梅香をめぐる官能性と老い
浮舟詠と「紫式部集」四六番歌
「さだすぎたる」女と梅香の〈エロス〉
朝顔斎院のユーモア
手習巻の浮舟と〈タナトス〉
「画賛的和歌」と紅梅の記憶
女の官能性と老いの主題
四 虚構と現実のあわいに
『源氏物語』と藤原道長家の人々
中宮彰子による一条天皇哀傷歌
紫式部と伊勢大輔の贈答歌
大弐三位賢子と乳母の贈答歌
「作り手」圏内の人々の共同的な記憶
おわりに
あとがき
主要参考文献
掲載図版一覧