早稲田大学 高等研究所:高等研究所セミナーシリーズ 【ポスト・コロナ時代のグローバル・ヒストリー研究】公開講演会: 「江戸時代の翻訳解剖学書における西洋の宗教・神話的要素」(2025年1月11日(土)14:00~17:30、戸山キャンパス39号館6階第7会議室+Zoom)※要申し込み(2025年1月9日(木)午後5時まで)

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研究会情報です。

●公式サイトはこちら
https://www.waseda.jp/inst/wias/news/2024/12/11/17580/
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※詳細は上記サイトをご確認ください。

高等研究所セミナーシリーズ
【ポスト・コロナ時代のグローバル・ヒストリー研究】公開講演会:
「江戸時代の翻訳解剖学書における西洋の宗教・神話的要素」(1/11)

趣旨
江戸時代に日本にもたらされた西欧の解剖学書は、日本人医師の人体理解を大きく変化させ、幕末から明治期における西洋医学への転換の基盤を築いた。西欧では16世紀に人体解剖に基づく近代解剖学が登場し、新たな構造の発見や生理学的機能との関連づけが進められた。一方で、西欧社会では人体を「神の被造物」とみなす思想が根強く、解剖学書には宗教的要素が含まれていた。また、西洋の医学・解剖学は古代から受け継がれた学問であり、神話に由来する用語や挿話も含まれていた。

では、このような宗教的・神話的要素は、江戸時代に翻訳された解剖学書においてどのように扱われたのか。本発表では、『解体新書』のテクストや図版に注目し、これらの要素が日本にどのように受容され、変容したのかを考察する。

登壇者
講演者:
澤井直 (順天堂大学医学部 准教授)

1975 年富山県生まれ。専門は医史学、特に西欧初期近代解剖学史。2008 年、順天堂大学医学部博士学位授与。2005年順天堂大学医学部解剖学第一講座助手、2015年順天堂大学医学部医史学研究室助教を経て、現在、順天堂大学医学部医史学研究室・医学教育研究室(併任)准教授。共著に『医学教育の歴史 : 古今と東西』(法政大学出版会、2019年)、翻訳書にマターン著『ガレノス』(白水社、2017年)などがある。

コメンテーター:
小暮実徳 (順天堂大学国際教養学部 先任准教授)

専門はオランダ外交史・日蘭交渉史で、特に「幕末期のオランダ対日外交政策」。2008年、ライデン大学人文学博士号取得。2009年明治大学兼任講師、2012年天理大学准教授を経て、2022年より順天堂大学国際教養学部先任准教授。著書に『幕末期のオランダ対日外交政策-「国家的名声と実益」への挑戦』(彩流社、2015年)、『東西海上交流の起源-オランダと海国日本の黎明』(彩流社、2017年)、翻訳書にファン・デル・シェイス著『シェイス オランダ日本開国論』新異国叢書第III輯・第9巻(雄松堂、2004年)などがある。

日 時
2025年1月11日(土)14:00~17:30

会場
会場参加またはオンライン(Zoom)での参加

会場:戸山キャンパス39号館6階第7会議室(先着20名)

オンライン(Zoom)参加:後日参加用URLをお送りします。

プログラム
14:00~14:10 開会挨拶(谷口眞子)
14:10~15:10 講演:
「江戸時代の翻訳解剖学書における西洋の宗教・神話的要素」(澤井直)
15:10~15:30 休憩
15:30~15:50 コメント(小暮実徳)
15:50~17:30 討論
閉会挨拶(谷口眞子)

司 会
谷口眞子(早稲田大学文学学術院 教授)

対 象
教員、研究者、一般

主 催
早稲田大学 高等研究所