第164回立命館大学日本文学会例会(2024年12月1日(日)15:00~、衣笠キャンパス啓明館201号室)
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※詳細は上記サイトをご確認ください。
日 時:12月1日(日)15:00~
発表形式:対面 場所:立命館大学衣笠キャンパス啓明館201号室
※ 本学会の大会および例会には会員に限らず会員外の方でもご参加いただけます。
◆久米歌「神風の伊勢の海の」歌の機能について
本学大学院博士課程後期課程 砂田和輝
久米歌「神風の伊勢の海の」歌について、当該歌が記載される神武東征条の舞台は大和であるにも拘わらず伊勢の地名が詠みこまれていることが問題とされてきた。この点について、『古事記』における歌と散文それぞれに記された地名の結びつきを整理したうえで、伊勢神宮や天照大御神との関わりに注意しながら、「神風の伊勢の海の」歌が果たす機能について考察する。
◆梶井基次郎と演劇―戯曲草稿「河岸」を中心に
本学大学院博士課程前期課程 北谷寧々
梶井基次郎(一九〇一~一九三二)は処女作「檸檬」(『青空』大14.1)から、遺作となった「のんきな患者」(『中央公論』昭7.1)まで、二〇篇ほどの作品を世に出した。これらの成稿について、多くの先行論が既出である一方、一九二五(大14)年より前――同人が組まれる以前の習作群については、未だ十分に取り上げられているとは言いがたい。今回は、梶井基次郎の第三高等学校時代に書かれた戯曲草稿「河岸(一幕)」(推定 大11夏)に注目し、同時代作家の戯曲作品や〈新劇運動〉隆興の気風の影響がどのようにあらわれているのかを検討し、その後の梶井の創作観にどうつながっていったのかを試みに考察したい。