筑波大学:第100回人間系コロキアム「吃音の治療・支援・理解を学際的に紐解く」(2024年11月13日(水)12:15〜13:15、Zoom)※要申し込み
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●公式サイトはこちら
https://www2.human.tsukuba.ac.jp/research/archives/49662
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※詳細は上記サイトをご確認ください。
日 時: 2024年11月13日(水)12:15〜13:15
※質疑応答も含めての時間としております。
場 所: Zoomによるオンライン開催(事前登録制)
題 目: 吃音の治療・支援・理解を学際的に紐解く
筑波大学人間系障害科学域 飯村 大智 先生
講演内容:
吃音は流暢な発話表出に困難さを呈する発話・言語障害であり,発話症状への対処・治療を目指すものであるが,吃音が持続する場合には心理・環境面への対応が重要となるため複合的な視点が求められる。
本報告では吃音研究の意義と波及効果について領域横断的に話題提供を行う。研究の必要性は,近年報告される発症率(10%程度)の従来(5%程度)以上の高さに起因する支援体制の不足,吃音で生じる長期的な社会心理学的問題,就労困難による社会経済的損失に裏付けられる。治療・支援のエビデンスは近年蓄積される一方,日本では欧米諸国に比べ支援者の専門性不足など支援体制に課題が残り,支援体制の強化や偏見・差別軽減の社会啓発が必要である。脳科学的アプローチなどの原因論探求は治療や偏見・差別軽減を後押しする証拠となりうる。そもそも非流暢な発話は障害か,よいコミュニケーションとは何か,ことばの価値を再考する必要もあるだろう。