俳文学会:第472回東京研究例会(2024年6月22日(土)14:30~17:00、江東区芭蕉記念館)

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研究会情報です。

●公式サイトはこちら

http://haibuntokyo.cside.com/prg/inf7.cgi

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※詳細は上記サイトをご確認ください。

●研究発表

常陸俳人・中嶋五峰の新出資料について /福田 安典氏

【要旨】
常陸額田の俳人中嶋五峰については、松山藩江戸屋敷での芭蕉関係懐紙、蝶夢の時雨会、諸九尼との交流、芭蕉塚建立について簡単に『連歌俳諧研究』の拙稿で触れている。このたび米谷隆史氏が『おきみやけ』(写本、寛政一〇年写)という五峰新出資料を発掘された。地方俳人の芭蕉憧憬の生々しさを伝える好資料であるので、ここに紹介することとする。

●研究発表

貞佐点「指南車の」百韻の検討  /稲葉 有祐氏
                 小林 俊輝氏
【要旨】
発表者らは『演劇研究』(47)において、享保13年興行、『[貞佐点俳諧帖]』(洒竹文庫蔵)「指南車の」百韻の発句から25句目までの注釈を行った。同百韻は、前年に没した有紀堂佳風の追懐を込めて催されたもので、発句を詠んだ三升(二代目市川団十郎)をはじめ、役者・芝居関係者が多数参加している。安田吉人「享保江戸俳壇と団十郎―『父の恩』を中心に」(『成城国文学』6)の指摘するように、批点をした江戸座の貞佐は役者と親交の篤い俳人であった。今回は、同百韻のうち、26句目から50句目までの註解について検討し、問題点の抽出を行いたい。