青山学院創立150周年記念国際シンポジウム「日本文学の翻訳・翻案・アダプテーション 中国からの視点」【小松靖彦/鄒 波/王菁潔/西野入篤男/片山宏行/陳継東/李満紅/田中祐輔】(2023年3月26日(日)14時〜17時終了予定、オンライン開催、一般参加歓迎・参加無料)

このエントリーをはてなブックマークに追加 Share on Tumblr

研究会情報です。

●公式サイトはこちら
https://www.aoyama.ac.jp/faculty113/2022/event_20230310_01
-------------------

青山学院創立150周年記念国際シンポジウム
「日本文学の翻訳・翻案・アダプテーション 中国からの視点」
青山学院大学文学部日本文学科・復旦大学外国語言文学学院日語語言文学系主催

2023年3月26日(日)14時〜17時終了予定
オンライン開催
一般参加歓迎・参加無料

参加方法◉以下よりお申し込み下さい。
https://us02web.zoom.us/meeting/register/tZYsc-mtqDMtGN3FlqSs_E1-2QNWJ8nsZ2r-

趣意文
近代中国における日本古典文学の翻訳と研究は、1920年代に上海で始まる。上海は、現在で至るまで古典文学・近代文学を問わず、日本文学の翻訳と研究の重要な拠点となってきた。その中心的存在が復旦大学である。今日、復旦大学では、近代日本文学における海外文学の翻訳、演劇化などのアダプテーションの研究が進められている。上海における日本文学の中国語訳、翻案・アダプテーションの研究に、日本側から応答しつつ、翻訳・翻案・アダプテーションとは何かを、理論的に捉え直す。英語圏とは異なる条件にある日中の文学交流を通して、翻訳学の新たな地平を拓きたい。このシンポジウムは、青山学院創立150周年記念事業として、青山学院大学文学部日本文学科と復旦大学外国語言文学学院日語語言文学系によって開催される。


プログラム

発表

還流する『萬葉集』―その中国語訳がもたらしたもの―
小松靖彦(青山学院大学教授)

「かな」以前の『萬葉集』の歌は漢字で書かれ、しかも中国古典詩歌の影響を強く受けている。漢字・漢語を共有する、『萬葉集』の中国語訳は、欧州語訳とは〈翻訳〉のあり方を異にする。『萬葉集』の中国語訳が、近代中国の言語文化にもたらしたものを見つめる。

近代翻訳小説の受容とメディア--黒岩涙香訳『野の花』と中国--
鄒 波(復旦大学日文系准教授・主任)

近代において黒岩涙香が翻訳した『野の花』は中国で翻訳、改作され、広く受容された。本稿では主にメディアという視点から、新劇の上演と映画化を経て中国の地方劇に定着した経緯を考察してみたい。

『幽秘記』にみる露伴の翻案態度
王菁潔(復旦大学日文系講師)

『運命』と『幽情記』が収録された『幽秘記』は、中国の歴史書や詩話等を翻案した作品集である。原典の取捨選択や使用した文体等から、大正期における幸田露伴の翻案態度を考察する。

謝六逸と平安朝文学―〈切り落としたもの〉の可能性―
西野入篤男(桐朋女子高等学校音楽科教諭)

中国に初めて体系的な日本文学史を紹介した謝六逸。彼の日本文学のカテゴリーには、日本人により創作された漢詩が含まれない。本発表では、謝の記述を注釈的にたどると同時に、記述しなかったものの可能性についても考えてみたい。


全体討議・質疑応答

コメンテーター:
片山宏行(青山学院大学教授)
陳継東(青山学院大学教授)
李満紅(茨城大学助教)

総合司会
田中祐輔(青山学院大学准教授)

〔国際シンポジウム〕日本文学の翻訳・翻案・アダプテーション_表.png
〔国際シンポジウム〕日本文学の翻訳・翻案・アダプテーション_裏.png