日本出版学会雑誌研究部会「戦後少年誌の変容と「ストーリーマンガ」の成立」(2022年11月30日(水)19:00~20:30、Zoom)※要申し込み
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https://www.shuppan.jp/event/2022/11/14/2537/
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日本出版学会 雑誌研究部会
「戦後少年誌の変容と「ストーリーマンガ」の成立」
日 時: 2022年11月30日(水) 19時00分~20時30分(予定)
報 告: 金 泰龍氏(東京大学大学院)
場 所: オンライン開催(Zoom)
参加費: 無料
【開催概要】
東京大学大学院で、オタク系のサブカルチャーとそのファン文化に関心を持ち、現在はメディア研究の観点から戦後日本のマンガマニア文化をテーマに博論を執筆している金泰龍氏(主な仕事は「『まんが世代』の少女マンガ言説の形成と変遷――『COM』から『迷宮』に至るまで」(『マンガ研究』23号、日本マンガ学会、143~163、2017)「メディア史の観点からみた戦後韓国社会の日本アニメの受容──日本のアニメは韓国のアニメーションをどのように枠づけたのか」(『アニメの社会学』、ナカニシヤ出版、221~234、2020)など)による報告を中心に、1950年代の少年誌と「ストーリーマンガ」をテーマとして研究会を開催する。
本発表は、「ストーリーマンガ」の成立を1950年代における少年誌の変容と関係づけて検討する。「ストーリーマンガ」と言えば、「戦後マンガ」の出発点といわれ、その成立をめぐって様々な言説が語られてきた。これらは主に作品テキストやその表現レベルの技法的/形式的な革新という側面に焦点が当てられる傾向があり、その掲載メディアは相対的に等閑視されてきた。
特に、少年誌は「ストーリーマンガ」が幅広く認知され、後に「戦後マンガ」の標準としての地位を獲得することに決定的な役割を果たしてきたが、その基盤が確立された1950年代の少年誌とマンガの関係に対しては未だに十分な議論が行われたとは言え難い。
そのような文脈で本発表は、テキスト/表現論的な観点から離れて、この時期少年誌の変容に伴う、その掲載読物としてのマンガが新しく位置づけられる過程に着目して、「ストーリーマンガ」の成立という「出来事」の意味を考察していきたい。