歴博講演会第439回「近世遊廓をどう見るか-新吉原遊廓を素材として-」(2022年9月10日(土)13時〜15時、歴博講堂)※要申し込み

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研究会情報です。

●公式サイトはこちら
https://www.rekihaku.ac.jp/events/lecture/index.html
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※詳細は上記サイトをご確認ください。


第439回「近世遊廓をどう見るか-新吉原遊廓を素材として-」

日程 2022年9月10日(土)
講師 横山 百合子(当館名誉教授)
参加費 無料 ※要事前申込


講演趣旨

アニメ「鬼滅の刃」のヒットで、最近は、幼稚園児も遊廓という言葉を知っているといいます。しかし、「遊廓ってなに?」と聞かれたら、何と答えればよいのでしょうか。

近世の遊廓については、歌舞伎や浮世絵、文芸作品を生み出す文化的空間であった、あるいは、大門をくぐれば世俗の身分を越えて武士も町人も平等に遊ぶことができる解放空間だったなどの見方に加え、近年では、ファッションなどのサブカルチャーのリーダーとして遊女を描く風潮も盛んです。しかし、それらの多くは、文芸作品や明治以降の伝聞資料などに依拠して述べられているといってよいでしょう。また、遊廓を、江戸時代の社会の状況や政治の特徴とまったく切り離して特殊な世界として論じる姿勢も、共通して見られる点です。

2020年秋に開催した企画展示「性差(ジェンダー)の日本史」では、それぞれの時代の社会と性の売買を関連付けてご紹介し、近世の遊廓についても、遊女の生活の実態や、遊客の実態、遊女屋の経営や金融などの展示に、多くの関心が寄せられました。

本講演では、展示内容や反響もご紹介しながら、町奉行所や町役人の行政文書、遊女の日記や手紙、商家に残された文書などの一次史料を用いる普通の歴史学の方法によって、江戸という都市社会の実態や政治史の動向をふまえて新吉原遊廓をみると、どんな歴史が見えてくるのかをお話ししてみたいと思います。

教員が各自の研究成果をもとに行う催しです。13時から15時まで歴博講堂において開催されます。
※事前申込制
(定員64名、予告なく変更する場合があります)