伝承文学研究会:名古屋・京都例会 令和4年1月例会(1月29日(土)13時30分~15時00分、Zoom)

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研究会情報です。

●公式サイトはこちら
https://densyouken.exblog.jp/29036018/
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※詳細は上記サイトをご確認ください。

研究発表 徳竹 由明 

中京大学教授
研究論題 「対馬に於ける異国襲来言説の構造」
時 間 13時30分~15時00分
【要旨】
長崎県の離島である対馬は、その大陸・朝鮮半島と九州を繋ぐ場所に位置するという地域特性もあり、歴史上何度も異国による襲来を受けてきた。そうしたこともあり、近世以降の対馬藩内で編まれた文献には多様な異国襲来言説が収載されている。発表者はそのうち蒙古襲来以降の異国襲来言説について、基本的には『八幡愚童訓』『和漢合運』、『高麗史』『東国通鑑』等々島外の文献を利用してその大枠を形作り、細部については島内の言説を用いて肉付けをしていく様相を明らかにしてきた(「対馬に於ける文永の役関連言説の生成と変容」〈『軍記と語り物』54、2018年3月〉、「対馬に於ける康応元年度の高麗襲来言説を巡って」〈伝承文学研究会令和元年度大会 2019年9月、於長野県立大学〉、「対馬に於ける蒙古襲来周辺言説」〈『伝承文学研究』69、2020年8月〉等々)。
今回の発表では、刀伊の入寇等蒙古襲来以前の異国襲来言説について、近世中期の『津島紀略』『対州編年略』、近世後期の『対州古跡集』等の対馬の文献を繙き、その言説の在り様について考察する。