日本思想史学会2021年度大会(2021年11月6日(土)7日(日)、オンライン)

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研究会情報です。

●公式サイトはこちら
http://www.ajih.jp/event/2021taikai.htm
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※申し込み締切。


●11 月6 日(土)第1日

◆シンポジウム「進化・宗教・国家」(13:00~16:40)(一般公開)

司会松田宏一郎(立教大学)

発表者
クリントン・ゴダール(東北大学)「ダーウィン、仏教、神―近代日本の進化論と宗教―」
田中友香理(筑波大学)「明治国家と「優勝劣敗」の思想―加藤弘之における国家と宗教をめぐって―」
李セボン(延世大学)「近代日本における「天」の思想とその行方―中村正直の試みを中心に―」

コメンテーター(ディスカッサント)大谷栄一(佛教大学)奈良勝司(広島大学)

◆総会(17:00~17:30)


●11 月7 日(日)第2日
研究発表(10:00~16:40)

第一部会

司会 伊藤聡(茨城大学)
10:00-10:40星優也(池坊短期大学)津軽安東氏・第六天魔王始祖説の形成――近世前期北奥における中世神話の展開
10:50-11:30城所喬男(東北大学・院)「正直」から「神道」へ――儺追神事批判から見る吉見幸和の祭政論

司会 引野亨輔(東北大学)
11:40-12:20中村安宏(岩手大学)天保改革のいわゆる「出版奨励」をめぐる思想
12:20-13:30―(昼食休憩)―

司会 相原耕作(明治大学)
13:30-14:10石橋賢太(日本学術振興会)近世前期の「水土」論の特質
14:20-15:00張茜(大阪大学・院)五井持軒・三宅石庵『論語聞書』論――18世紀初頭大坂儒学史再考
15:20-16:00増田友哉(東北大学・院)平田篤胤の大和魂――国学的人間規範としての武の展開板東洋介(皇學館大学)
16:10-16:50廖嘉祈(東京大学・院)「除奸」と「殉難」の間――水戸学者・豊田天功と吉田松陰における楊継盛受容同上担当大会委員冨樫進(東北福祉大学)

第二部会

司会 岡安儀之(東北大学)
10:00-10:40平尾漱太(大阪大学・院)乃木劇における「儀表」と「人間」の相克―真山青果の戯曲を中心として
10:50-11:30猪原透(関西学院大学)明治後期における社会学者の国際社会論―建部遯吾『戦争論』を中心に

司会 栗田英彦(佛教大学)
11:40-12:20高原智史(東京大学・院)修養論から捉えられたイェーリング―明治三十二年の第一高等学校『校友会雑誌』の一論文をめぐって
12:20-13:30―(昼食休憩)―

司会 星野靖二(國學院大学)
13:30-14:10狭間芳樹(京都女子大学)安藤劉太郎とキリスト教―樋口龍温の思想的影響をめぐって
14:20-15:00保泉空(東北大学・院)吉満義彦の「新しいヒューマニズム」―三木清の人間学と比較して

司会 昆野伸幸(神戸大学)
15:20-16:00谷口太一(皇學館大学・院)平泉澄と唯物史観―明治維新をめぐって
16:10-16:50庄司武史(東京都立大学)思想の再建に向けた知識人の協働の一事例―二十世紀研究所の戦後啓発活動の掘り起こしから

担当大会委員オリオン・クラウタウ(東北大学)

第三部会

公募パネル 10:00-12:20
題目:「近現代の皇位継承をめぐる思想史的諸問題」
司会:大川真(中央大学)

報告者:大川真(中央大学)「1848年改正オランダ王国憲法における王位継承条文の訳出」
齋藤公太(神戸大学)「国学者の律令研究と女性・女系天皇―継嗣令の解釈を中心に―」
成瀬トーマス誠(国士舘大学)「憲法学の議論における女性天皇と「伝統」」

担当大会委員高山大毅(東京大学)


●第7回「思想史の対話」研究会(11月7日(日)14:00~17:00)(一般公開)

題目:「いま、共同体/共同性を問い直す―思想伝達の場をめぐって―」
司会:長尾宗典(城西国際大学)
提題者:青木一平(江戸川学園取手中高等学校)「安倍能成と帝国日本―植民地朝鮮における「共同性」の模索―」
伊故海貴則(立命館大学)「近代日本社会形成期の「村」―三新法体制下における「共同性」の再編―」
長野邦彦(東京大学)「道元思想における叢林と世俗共同体との差異」

趣旨
昨今のコロナ禍の状況下において、私たちはあらゆる面で他者との直接的なつながりを断絶させられている。一方で、SNSの急速な発達によって、常に他者とつながることが可能である。このような断絶とつながりは、新たな「共同体」や「共同性」をはぐくむことになるのだろうか?振り返れば、「共同体」や「共同性」は、時代によってその意味内容を変化させており、おそらくそれは思想の在り方とも密接に関連しているはずである。今回の研究会では、各時代における「共同体」が思想形成―伝達の場としていかに機能したのか、そして思想が「共同体」や「共同性」の結合と分解をいかに生み出したのか、つまり思想と「共同体」/「共同性」の関連を問い質したいのである。古くはK.マルクスやM.ウェーバーが論じた「共同体」論であるが、今回の研究会では若手研究者によって従来の枠組みを批判的に踏まえつつ、古代~近代の「共同体」/「共同性」と思想の在り方を議論するとともに、コロナ禍の下の新たな「共同体」/「共同性」の行く末を見定めることとしたい。※「思想史の対話」研究会は、若手研究者の交流と議論の活性化を目的として、日本思想史学会総務委員会による運営のもとで、2015年度から始まった研究会です。

「思想史の対話」研究会運営委員上野太祐、田中友香理、松川雅信