伝承文学研究会:名古屋・京都例会 令和3年7月例会(2021年7月25日(日)13時30分~16時00分、Zoomミーティング)※要申し込み
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●公式サイトはこちら
https://densyouken.exblog.jp/28694605/
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※申し込み等は上記サイトをご確認ください。
日 時 2021年7月25日(日)13時30分~16時00分
※Zoomミーティングで開催します。
研究発表 児島啓祐
総合研究大学院大学(国文学研究資料館)大学院生
研究論題 「『愚管抄』伝本考―新出資料の位置付けと諸本の関係をめぐって―」
時 間 13時30分~14時30分(発表40分+質疑応答20分)
【要旨】
『愚管抄』伝本の基礎的研究は、従来ほとんど進んでいない。一般によく利用される日本古典文学大系『愚管抄』(岩波書店、1967年刊行。以下、大系)の校訂上の問題点や、島原本(大系の底本)の後出性が坂口太郎氏によって指摘されて以降(「『愚管抄』校訂私考」(『古代文化』第68巻第2号 2016年9月)、今後の善本選びや新たな校訂に向けて、諸本の整理や伝本の関係性の解明が、現状の『愚管抄』研究における重要な課題として位置付けられる。本発表では、これまでほぼ注意が向けられてこなかった『愚管抄』の断簡資料や、新出写本の紹介及び位置付けを通じて、伝本整理の一端を試みたい。
研究発表 松山由布子
広島大学 森戸国際高等教育学院 助教
研究論題 「儀礼詞章のなかの<語り>―豊根村山内地区の鍵取り屋敷文献を中心に―」
時 間 14時40分~15時40分(発表40分+質疑応答20分)
【要旨】
本発表は、民間に伝えられる儀礼詞章の中の文芸的表現に注目する。祭文をはじめとする民俗信仰や民俗芸能の詞章は、伝承文学研究の重要な研究対象とされ、祭神の本地譚と儀礼や芸能との関わりを中心に、多くの研究がなされてきた。ただし、民間の祭文には、本文の端々に多分に口承性を帯びた表現が用いられており、特に一所に集積された祭文や唱え句の一群には、共通した表現や内容が見出される。発表者はそうした本文表現に、伝承文化のひとつのカタチを見出すことができるのではないかと考える。本発表では、豊根村山内地区の鍵取り屋敷に伝えられた祭文や儀礼詞章の中から特徴的な文芸的表現を取り上げ、山内地区の太夫の<語り>に見出される文学伝承の特徴を明らかにする。