日本近世文学会オンラインシンポジウム「つながる喜び――江戸のリモート・コミュニケーション」(2020年11月14日)が、2021年5月31日までの期間限定公開

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詳細は以下より。
https://www.youtube.com/watch?v=aCB2bpm5Q6k

■シンポジウム趣旨説明■
このコロナ禍のなかで、私たちは今、自由に出かけて人と会うこと、集うことが制限されています。経験のない不自由さに息苦しくも感じますが、考えてみれば、近代に入って通信、交通手段が大きく発達する以前、それはそれほど容易ではなかったはずです。塾や月並み会などの定期的な集まりはともかく、「会」の開催には事前の通知から多くの準備が求められたことでしょう。とりわけ、遠方の人との交流は限られたものだったに違いありません。
それだけに、人びとが書簡によって信を通じることそのものを喜んだのは、会員各位がご研究のなかでご存じのことでしょう。企画者としては、生涯会うことのなかった寝惚先生大田南畝・銅脈先生畠中観斎という東西の狂詩作家の唱和を周囲の助力で実現したのをそのまま紙面に再現したかのような『二大家風雅』(寛政二年刊)が思い起こされます。離れていても、会えなくてもつながることができる、その楽しみ方の諸相を考える企画です。
当学会の課題として、異分野、海外の研究者との連携が挙げられてきました。そこで今回は英語圏の代表的な日本研究誌『モニュメンタ・ニッポニカ』編集長で、近世日本の文人交流を研究されているベティーナ・グラムリヒ=オカ氏をパネリストの一人としてお迎えします。

■タイムテーブル■
0:00:00  趣旨説明
 法政大学 小林ふみ子
0:02:02 「役者と贔屓 ―江戸の歌右衛門と上方の贔屓の場合―」
 愛媛大学 神楽岡幼子
0:12:31 「手紙でつながるということ ―只野真葛と頼静の場合―」
 上智大学 ベティーナ・グラムリヒ=オカ
0:24:54 「鑑賞と実用のあいだ ―芭蕉の手紙の場合―」
 柿衞文庫 辻村尚子
0:36:18 「近世商人の蔵書形成と書簡 ―川喜田遠里宛小津桂窓書簡に即して―」
 山口県立大学 菱岡憲司
0:48:08 ディスカッサントによるコメント
 国文学研究資料館 神作研一
0:53:27 登壇者討議・フロアとの質疑応答

■パネリスト発表要旨■
http://www.kinseibungakukai.com/doc/taikai139.pdf#page=2