アルバイト日誌「ちっぽけな私、大きな世界」(2020.3.17、れい)

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 先日、あることがきっかけでヒマラヤ最奥に奥ドルポという地域があることを知りました。その場所にある集落に向かうまでには、ヒマラヤにある何千メートル級の山々を乗り越えて行かなければなりません。自然とともにある奥ドルポの暮らしはアジア最後の桃源郷とも呼ばれるそうです。
 今私たちの生活は常に時間や規則に縛られ、多くの電子技術に囲まれて過ごしています。しかし奥ドルポの人々は、ヒマラヤの厳しく美しい自然や動物たちとともに、豊かに、そして静かにシンプルに暮らしています。どちらの生活が良いか分かりませんが、同じ地球であってもこれほどまでに暮らし方が変わるというのが不思議に感じました。今パソコンに向かっている私が日本列島を越え、海を渡り、そしてアジアを横断すれば奥ドルポに着くことが出来る、距離は離れていても確かにこの時間を共有しているというのは、不思議な感覚です。ちっぽけな私と、大きな地球との差が大きすぎて私にはとても比較出来そうにありません。
 奥ドルポの人々は伝統や祭りを大切に守っているようですが、その音や儀式が沖縄の民謡や雅楽に似ているように感じ、私はそれにも驚きました。現在の日本の文化は、大陸から来たものも多くあります。私が似ていると感じたところにどんな共通点や流れがあるのか分かりませんが、文化の一つをとっても、それが時間や距離を持った大きな概念に包まれているのではないかと思います。
 小さな世界から、大きな世界を見た気がしました。こんなに簡単に行き来できるようになっても、世界は広いです。