アルバイト日誌(2019.11.21、れい)

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 はじめまして。文学通信でアルバイトを始めました、れいと申します。
 一回目のアルバイト日誌、一体何を書こうかと色々考えたのですが、最初なので私が日本文学に興味を持ったきっかけをお話します。
 実は中学生の頃、私は国語の授業があまり好きではなく、なぜそんな古典や文豪の名作を読まなければならないだろうと考えていました。その当時、私の生活において文学はほど遠いものでした。しかし高校生になり、古典文法を本格的に学びもう一度文学の世界に触れたとき、また違う感触を覚えました。上代でも、近現代の作品においても、時を超えて作者、詠者の心と繫がることができる、共感できる。その魅力に取り憑かれました。文学を学ぶ意味、特に古典を学ぶ意味は、大学で日本文学を専攻する私にもはっきりとは分かりません。けれども、今まで紡がれてきた文学を学ぶことは、先人の生き方や考え方を学ぶことです。現代との乖離もありますが、自然を愛し、人と出会い別れに悲しむ、という人間の営みの根本は変わっていないはずだと考えます。現代社会には生きづらさもありますが、文学はいつも私たちのそばにいて、励ましてくれる存在です。
 もう一つ考えるのは、人とのコミュニケーションツールである言葉の変化を学ぶことの重みです。いかなる分野においても、言葉で気持ちを伝え合うことは欠かせません。そして時に言葉は人を傷つける怖いものです。古典を含め日本語を読むことで、言葉の持つ力を実感を伴って学び、それを自分の生活に生かすことができると私は思っています。
 人が言葉を得て、それを書き表せるようになってから幾久しい年月が経っていますが、その間ずっと言葉は人の側にいました。今私がそれに向き合い、研究する時、真摯でありたいと考えます。アルバイトとして未熟な私ですが、文学通信の一メンバーとして精一杯取り組んでまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。