第49回西鶴研究会、西鶴忌法要・記念講演会 河合眞澄「近世演劇と西鶴 ― 役者評判記との関連を中心に」(2019年9月7日(土)、9月8日(日))
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http://sometomo.seesaa.net/article/468505189.html
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◆9月7日(土)第49回西鶴研究会
時間:14:00~18:00
場所:関西学院大学・大阪梅田キャンパス、アプローズタワー10F・1005教室
〒530-0013 大阪府大阪市北区茶屋町19-19
アクセス:茶屋町アプローズ・ホテル阪急インターナショナル・梅田キャンパス
https://www.kwansei.ac.jp/kg_hub/access/index.html
(右上の「フロア案内」で10Fをご覧ください)
内容:研究発表並びに講演会(内容は次ページ)
◆9月8日(日)西鶴忌法要、ならびに記念講演会
時間:13:00~15:00
場所:大阪、誓願寺(大阪市中央区上本町西4丁目1番21号)
誓願寺西鶴墓前にて供養、並びに本堂にて西鶴顕彰の公開講演会
「西鶴は連歌師だったか?」森田雅也氏(関西学院大学文学部教授)
西鶴研究会、研究発表、題目ならびに要旨
◆「親子五人(おやこごにん)仍書置如件(よってかきおきくだんのごとし)」小考
― 三井越後屋にまつわる趣向をめぐって ―
大阪樟蔭女子大学 長谷あゆす
『本朝二十不孝』巻二の四「親子五人仍書置如件」は、駿河国呉服町の分限、虎屋一家の絆が遺産分配を機に崩壊していく様を描いた話である。本話については『二十四孝』や『本朝孝子伝』といった孝子譚の利用にまつわる考察がなされる一方、「家」の存続をめぐる物語という観点からも様々に論じられてきた。
ただし、この話には実在モデルとの関係性からも興趣を見出すことができるのではないだろうか。本発表では、新興呉服商、三井越後屋を彷彿とさせる設定が文中に散見することを挙げ、越後屋の新商法「現金掛値なし(現金払いで商品を売り、価格に水増しをしない)」が、兄弟紛争の発端となった「財産を水増しする書置(現金掛値あり)」へと転じられていること、同じく越後屋の新商法「店前(たなさき)売り」と「商品の切り売り」が、欲心を抱いた弟三人が「金戸棚の前(たなさき)で切られる」結末へとアレンジされていることなどを指摘する。また、この考察もふまえつつ、『本朝二十不孝』が多角的な解釈を許容する構造をもって創作されていることについても改めて考えてみたい。
◆『男色大鑑』をめぐるエンターテインメントとアカデミズムの交流
茨城キリスト教大学 染谷智幸
近年の人文学、特に文学研究めぐる新しくも厳しい状況への対応について、小峯和明氏は国際と学際しかないと力説されている。私は昨今、この「国と国との際」「学術と学術との際」に加えて「学術と社会との際」が極めて重要だと考えるようになった。その考えを促してくれたのは、昨今の西鶴『男色大鑑』をめぐる様々なエンターティンメント(マンガ、アニメーション、人形、演劇等)側からのアプローチである。本発表では、その動きを整理しながら、いま、古典をめぐってどのような地殻変動が起きているのか、また、古典研究に何が求められているのか、私見を提示してみたい。
講演
◆近世演劇と西鶴 ― 役者評判記との関連を中心に
大阪府立大学名誉教授 河合眞澄
*西鶴忌については、以下のPDFをごらんください。