古代文学会 4月例会(第712回)(2019年4月13日(土) 午後2時より5時まで、共立女子大学 神田一ツ橋キャンパス 本館 823教室)

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研究会情報です。

●公式サイトはこちら
http://kodaibungakukai.org

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日時 2019年4月13日(土) 午後2時より5時まで
場所 共立女子大学 神田一ツ橋キャンパス 本館 823教室
東京都千代田区一ツ橋2-2-1
東京メトロ「神保町」駅下車 A8出口から徒歩1分
https://www.kyoritsu-wu.ac.jp/access/

※ゴールデンウィーク期間中のため、会場校の*共立女子大学正面玄関は、13時~14時および17時~18時のみ開放しています*
。それ以外の時間の出入りは、通用口(防災センター脇)をご使用ください。通用口利用の際は、インターホンを押し警備員のかたに開けていただく必要があります(退出の際は、この限りではありません)。

発表 鈴木道代 氏

題目 紀末茂「臨水観魚」の楽府詩的試作の方法

要旨

『懐風藻』に載る紀末茂の「臨水観魚」の詩は、小島憲之氏により張正見の「釣竿篇」の「盗作」(日本古典文学大系本)と評されている。たしかに、末茂詩の題詞の変更、数カ所の詩句の改変、および正見詩の三、四、九、十句を欠くなどの相異は認められるが、そのほかは基本的に類似する。月野文子氏はこの相違について、日本的に修正した「悠々自適の釣人」(=暫時の隠遁的行動を楽しむ官僚)を意図したとする(『上代文学』一一九号)。しかし、それのみではこの詩の類似する意味は説明できない。

この末茂の詩は盗作によるものではなく、中国楽府題詩の特徴に求められると思われる。正見の「釣竿篇」は楽府題の詩であり、楽府題自体は詩のテーマを規定するが、楽府題詩の「釣竿」詩を見ると、一定の詩句を継承しつつ時代により主題が変化してゆく特徴が見られる。紀末茂はこの点を理解した上で、張正見の詩を改変したと思われる。つまり紀末茂は、「釣竿篇」の楽府詩の方法を意図して当該詩を試作したのだといえる。

司会 清水明美 氏