五味渕典嗣氏によるノート「高等学校国語科が大きく変えられようとしています」全11回で完結【この話題、たんに「国語科」関係者や、文学研究者だけの内輪の問題にしてはいけないとも思います】
Tweet五味渕典嗣氏により、【期間限定のつもりで"note"のアカウントを作ってみました。高校国語科の新学習指導要領の問題点について、まずは基本的なところから発信していきたいと思います。よろしければご覧ください。】との宣言とともに開始された連載が11回で完結したもようです。以下、各話別リンクを示しておきます。
・高等学校国語科が大きく変えられようとしています(1)
・高等学校国語科が大きく変えられようとしています(2)
・高等学校国語科が大きく変えられようとしています(3)
・高等学校国語科が大きく変えられようとしています(4)
・高等学校国語科が大きく変えられようとしています(5)
・高等学校国語科が大きく変えられようとしています(6)
・高等学校国語科が大きく変えられようとしています(7)
・高等学校国語科が大きく変えられようとしています(8)
・高等学校国語科が大きく変えられようとしています(9)
・高等学校国語科が大きく変えられようとしています(10)
・高等学校国語科が大きく変えられようとしています(終)
長くなりましたが、新しい高校国語科について、現時点で言いたいことは盛り込めたと思っています。この話題、たんに「国語科」関係者や、文学研究者だけの内輪の問題にしてはいけないとも思います。文学や文化を大切にする多くの方々に関心をもっていただければさいわいです。よろしくお願いします!
— 五味渕典嗣@『プロパガンダの文学』(共和国)2018年5月発行! (@nori_gomibuchi) 2018年8月31日
今回のノートはひとまず問題提起という気持ちで、ほぼ手持ちの資料だけを使って倉卒に書いたものでした。まずは書き上げることを優先したので、生煮えの部分も多くあるはずです。基本的な論の構えや立場は変わらないですが、さらに考えを深め、自分なりの発信を継続していきます。
— 五味渕典嗣@『プロパガンダの文学』(共和国)2018年5月発行! (@nori_gomibuchi) 2018年9月1日
なにしろ現在私は、主に日本の戦争と文学との関わりを専門として勉強しているものですから、理想や計画と現実との間に大きな距離がある場合、そのしわ寄せが現場に行くという構図に、つい「先の大戦」での戦争指導と同型の問題を看取してしまいます。今回もまたこのパターンではないのか、と。
— 五味渕典嗣@『プロパガンダの文学』(共和国)2018年5月発行! (@nori_gomibuchi) 2018年9月1日
もうひとつ。この問題、人文系の研究者や大学人の方々にもっと関心を持ってほしいです。新しい国語科は結果的に、現在の人文学への攻撃と同じベクトルを向いている。ありていに言えば、「現代の国語」と「論理国語」しか学べなかった生徒さんたちが、大学の文学部を志望してくれるか、という問題です。
— 五味渕典嗣@『プロパガンダの文学』(共和国)2018年5月発行! (@nori_gomibuchi) 2018年9月1日
少し大げさな言い方をすれば、この問題は、ひいては日本語による人文系学術知の継承にもつながりかねないと危惧しています。学校と本との関わり、これからの文学と読者との関わりにも何らかの影響を及ぼすことになるとも思います。ひきつづき、多くの方々に関心を持っていただければと願っています!
— 五味渕典嗣@『プロパガンダの文学』(共和国)2018年5月発行! (@nori_gomibuchi) 2018年9月1日