日本近代文学館「教科書のなかの文学/教室のそとの文学Ⅱ──中島敦「山月記」とその時代」(2018年6月23日(土)―8月25日(土) )

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展示会情報です。

●公式サイトはこちら
https://www.bungakukan.or.jp/cat-exhibition/cat-exh_current/11229/

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【「山月記」を味読する

本企画は高校の教科書の「名作」に焦点を当て、国語教科書と日本近代文学館との橋渡しをすることを目ざすものです。今回は二回目として「山月記」を取りあげます。

「山月記」は1942(昭和17)年7月、「文学界」に発表されました。中島敦はこの作品で文壇にデビューしましたが、同じ年の12月に急逝しました。この「山月記」が高等学校の教科書に初めて掲載されたのは1951(昭和26)年。その後、次第に採用が増え、現在では国民教材と呼ばれるまでになっています。60年以上の長きにわたって教科書に採り続けられるのは、「山月記」が高校生を惹きつけてやまない魅力を持っているからでしょう。

本展覧会は、第一部では「山月記」を掲載している教科書の展示、「山月記」の典拠となった「人虎伝」やその他の「人虎伝」の翻案の紹介、中島敦作品の草稿や原稿、「山月記」から派生した創作の展示などを行います。また「山月記」を考えるヒントとして、教室でしばしば取り上げられる論点や、新しい論点を紹介します。第二部では中島敦の生きた時代の文学を紹介します。新感覚派、プロレタリア文学、モダニズム、植民地の文学などの昭和文学のトピックスを当時の雑誌や本で紹介しつつ、中島敦との接点を紹介します。

(編集委員 安藤宏、山下真史)】

※本展は複製資料を中心に構成されています

主 催 公益財団法人 日本近代文学館
協 力 県立神奈川近代文学館
開館時間 午前9時30分~午後4時30分(入館は午後4時まで)
観 覧 料 一般300円(団体20名様以上は一人200円)、中高生100円
休 館 日 日曜日・月曜日・第4木曜日(6月28日、7月26日、8月23日)
編集委員 安藤宏・山下真史