長島弘明編『〈奇〉と〈妙〉の江戸文学事典』(文学通信)

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5月中旬刊行予定です。

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長島弘明編『〈奇〉と〈妙〉の江戸文学事典』(文学通信)
ISBN978-4-909658-13-5
C0095
A5判・並製・カバー装・552頁
定価:本体3,200円(税別)





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けた外れに素晴らしく、とんでもなく面白い!
有名無名にかかわらず、とっておきの面白作品を厳選し、73項目・100作品以上から編んだ、はじめての江戸文学事典。同時に本書はめくるめく魅惑の江戸をもっと知りたいという欲求に応える、江戸文学という新世界への入門書です。読むのにも調べるのにも便利で、この1冊で江戸の文学がまるっと楽しめます。
本書からあふれ出す、明るく、雄々しく、気高く、やさしく、優雅な、そして、時には卑屈で、脳天気で、意地悪で、怠け者で、しみったれた江戸人たちの息づかいは、読む人を心豊かに、幸せにしてくれるはずです。

編集は、長島弘明。執筆は、一戸 渉/位田絵美/大屋多詠子/柏崎順子/加藤敦子/神谷勝広/金慧珍/金美眞/黄智暉/合山林太郎/高永爛/小林ふみ子/佐藤かつら/佐藤知乃/佐藤至子/杉下元明/杉田昌彦/杉本和寛/全怡炡/高野奈未/高松亮太/崔泰和/千野浩一/冨田康之/丹羽謙治/早川由美/韓京子/日置貴之/片龍雨/深沢了子/洪晟準/牧藍子/水谷隆之/光延真哉/宮木慧太/矢内賢二/山之内英明/梁誠允/吉丸雄哉。

【江戸文学の本質は、〈奇〉と〈妙〉ということばで表すことができます。〈奇〉も〈妙〉も、それを合わせた〈奇妙〉も、不思議な物、珍しい物、普通ではない物、変な物を言うことばです。と同時に、〈奇〉も〈妙〉も〈奇妙〉も、けた外れに素晴らしい物、とんでもなく面白い物、極上の美味い物を指すことばでもあります。
 そういう〈奇〉と〈妙〉に溢れた作品を有名無名とりまぜて選び、読める事典として編集しました。各項目は、いわゆる辞書的な記述ではなく、内容がわかるように、また面白さが分かるように書いてありますので、やがてその作品を丸ごと全部読んでみたくなるはずです。】...「はじめに」より

【こんな特色】
▶とっておきの面白作品、73項目、100作品以上を対象にした事典。
▶使い方ガイドを掲載、ビジュアルにも配慮。図版なんと160点掲載。
▶「江戸文学を楽しむための用語集」「奇と妙の江戸文学年表」で立体的な理解が可能に。
▶事項・人名索引のほか、ジャンル別項目一覧、掲載図版一覧で、調べるのにも便利。


【編者紹介】

長島弘明(ながしま・ひろあき)

1954年、埼玉県生まれ。1976年、東京大学文学部国語国文学科卒。1980年、東京大学大学院博士課程中退。実践女子大学専任講師、名古屋大学助教授、東京大学大学院教授を経て、現在、二松学舎大学特別招聘教授。専攻は日本近世文学。
主な著書に、『建部綾足全集』(共編著、国書刊行会、1986〜1990年)、『上田秋成全集』(共編著、中央公論社、1990年〜)、『上田秋成』(新潮古典文学アルバム20、編著、新潮社、1991年)、『雨月物語の世界』(ちくま学芸文庫、筑摩書房、1998年。初版『雨月物語 幻想の宇宙』(上・下)NHK出版、1994・1995年)、『古典入門 古文解釈の方法と実際』(共編著、筑摩書房、1998年)、『秋成研究』(東京大学出版会、2000年)、『本居宣長の世界 和歌・注釈・思想』(編著、森話社、2005年)、『国語国文学研究の成立』(編著、放送大学教育振興会、2011年)、『名歌名句大事典 歳時・人・自然』(共編著、明治書院、2012年)、『上田秋成の文学』(放送大学教育振興会、2016年)、『雨月物語』(岩波文庫、校注、岩波書店、2018年)など。

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★長島弘明・CiNii論文検索結果(本文あり)はこちら

【執筆者(五十音順)】

一戸 渉/位田絵美/大屋多詠子/柏崎順子/加藤敦子/神谷勝広/金 慧珍/金 美眞/黄 智暉/合山林太郎/高 永爛/小林ふみ子/佐藤かつら/佐藤知乃/佐藤至子/杉下元明/杉田昌彦/杉本和寛/全 怡炡/高野奈未/高松亮太/崔 泰和/千野浩一/冨田康之/丹羽謙治/早川由美/韓 京子/日置貴之/片 龍雨/深沢了子/洪 晟準/牧 藍子/水谷隆之/光延真哉/宮木慧太/矢内賢二/山之内英明/梁 誠允/吉丸雄哉


【目次】

はじめに
使い方ガイド

1 まじめにふざける
【ばかばかしいおもしろさの背後にある、豊かな知識と周到な技巧。有名な古典を使って遊ぶ。
格調高い形式に卑俗な内容を盛る。
人間そのものの滑稽さをみつめる。
江戸文学の〈奇〉と〈妙〉、まずはここから。】

1 古典をもじり浮世をえがく
  『仁勢物語』『吉原徒然草』(古典のパロディー)
2 唐詩選のパロディー三部作
  『通詩選笑知』『通詩選』『通詩選諺解』(狂詩)
3 俳諧師は水滸伝の豪傑?!
  『俳諧水滸伝』(俳諧逸話)
4 大人向けの昔話
  『桃太郎後日噺』『親敵討腹皷』(黄表紙)
5 千手観音の「手」のゆくえ
  『大悲千禄本』(黄表紙)
6 自称「家宝」の自慢合戦
  『たから合の記』『狂文宝合記』(狂文)
7 実用書の顔をした戯作
  『小野字尽』(滑稽本)
8 みやびやかに語る卑俗な笑話
  『しみのすみか物語』(噺本)
9 笑いで処世訓を学ぶ―落語の源流
  『醒睡笑』(笑話集)
10 どこかにいそうな変人たち
  『世間子息気質』『世間娘気質』『浮世親仁形気』(浮世草子)
11 愛すべき奇人たち
  『近世畸人伝』(伝記)

2 見る・観る・視る
【江戸文学は、みる楽しみに満ちている。
挿絵を読み解く。文字を見る。
装丁を楽しむ。舞台に目を奪われる。
資料をみつめる。造本様式に目をこらす。
みるほどに魅せられる〈奇〉と〈妙〉の世界。】

12 響き合う絵と句
  『安永三年蕪村春興帖』(俳諧)
13 絵文字・異訓・当て字・奇字
  『粘飯篦前集』(俳諧)
14 紙上に咲き匂う花々
  『花見次郎』と風状歳旦帖(俳諧)
15 和歌で傘、和歌ですごろく
  『六帖詠草』(和歌)
16 文様で遊び尽くす
  『小紋新法』『小紋雅話』(滑稽本)
17 めくる楽しみ―仕掛け本
  『本朝酔菩提全伝』『早替胸機関』(読本・滑稽本)
18 薄墨が物語を深くする
  『邯鄲諸国物語』『南総里見八犬伝』『児雷也豪傑譚』(合巻・読本)
19 紙上でみせる架空の歌舞伎
  『正本製』(合巻)
20 明治東京の空を飛ぶ風船乗り
  『風船乗評判高閣』(歌舞伎)
21 復元される男伊達の物語
  「梅の由兵衛」もの(歌舞伎)
22 造本様式が語る出版界の動向
  『身のかがみ』(仮名草子)

3 怖い? かわいい?
【非日常の世界は恐ろしくも魅惑的である。
いや、恐ろしいからこそ魅惑的である。
不思議な話、怖い話。幽霊、妖怪、妖術使い。
江戸時代に花開いた、めくるめく〈奇〉の物語。】

23 身体にやどる別の人格
  『伽婢子』「人面瘡」(仮名草子)
24 駕籠に乗った謎の美女
  『西鶴諸国はなし』「姿の飛乗物」(浮世草子)
25 鹿児島生まれの怪談
  『大石兵六夢物語』(実録)
26 ゆるキャラの源流
  『化物大江山』『心学早染草』(黄表紙)
27 絵本からやってきた妖怪たち
  『怪談摸摸夢字彙』(黄表紙)
28 妖婦になった金毛九尾の狐
  『絵本玉藻譚』(読本)
29 妖術使いと三すくみ
  『児雷也豪傑譚』(合巻)
30 逆立つ髪と踊る毛抜
  『毛抜』(歌舞伎)
31 歌舞伎役者の幽霊と化け猫
  『百猫伝』(講談)

4 善人か? 悪人か?
【完全無欠の善人も、徹頭徹尾の悪人も、この世には存在しない。
善と悪のあいだ、義と不義のあいだを揺れ動く、複雑で陰影のある人々の物語。】

32 遊女三姉妹の生きざま
  『英草紙』(読本)
33 大悪人変じて大和尚となる
  『春雨物語』(読本)
34 汚名を返上する男たち―義士の物語
  『仮名手本忠臣蔵』(浄瑠璃)
35 転倒する善と悪―不義士の物語
  『東海道四谷怪談』『菊宴月白波』(歌舞伎)
36 忍術つかい石川五右衛門
  『賊禁秘誠談』(実録)

5 古代を幻想する
【江戸時代の人々が幻視した古代とは?
国学者によって探究されたまぼろしの古代と、虚構の中に創造された、もう一つのまぼろしの古代。】

37 リメイクされ続ける浦島伝説
  『松風村雨束帯鑑』『浦島年代記』(浄瑠璃)
38 歌舞伎仕立ての古代
  『本朝水滸伝』(読本)
39 国学者と歌人、研究と実作の間
  賀茂真淵の『万葉集』研究(国学)
40 お染久松の心中を詠む万葉歌
  『万匀集』(狂歌)
41 太陽は日本で生まれた
  『呵刈葭』(国学)

6 異郷に憧れる
【ここではないどこかへの憧れから、文学が生まれる。
京都から江戸への旅。江戸から東北への旅。
見たこともない外国。日常の向こう側にある異界。
本のなかで出会う、さまざまな異郷。】

42 旅する藪医者の三都物語
  『竹斎』(仮名草子)
43 芭蕉が名付けた唯一の紀行文
  『奥の細道』(俳諧紀行)
44 漂流事件から生まれた異国旅行ガイドブック
  『異国旅すゞり』(漂流物語)
45 琉球に渡った不遇の英雄
  『椿説弓張月』(読本)
46 劇場にあらわれたキリシタン
  『天竺徳兵衛韓噺』(歌舞伎)
47 ローマ帝国からワシントンまで
  『竹堂詩鈔』(漢詩)
48 日本初の異国遍歴小説
  『風流志道軒伝』『和荘兵衛』(談義本)
49 少年たちが語る異界
  『仙境異聞』『勝五郎再生記聞』(国学)

7 恋する・愛する
【恋と愛の果てには何があるのか。好色も度を越せば滑稽になる。
恋情も暴走すれば死を招く。理想の女性は遊女か、妻か。
恋することの〈奇〉、愛することの〈妙〉。】

50 「色好み」が「好色」になった
  『好色一代男』(浮世草子)
51 義理と意気地と
  『男色大鑑』(浮世草子)
52 他人の色恋を覗き見る
  『魂胆色遊懐男』(浮世草子)
53 逃げる姫君、追う僧侶
  『一心二河白道』(浄瑠璃)
54 心中事件の続編
  『卯月紅葉』『卯月の潤色』(浄瑠璃)
55 江戸版のロミオとジュリエット
  『西山物語』(読本)
56 ゆるす心、ゆるせない心
  『雨月物語』(読本)
57 廓遊びの虚々実々
  『傾城買四十八手』(洒落本)
58 恋愛小説の無限変奏
  『春色梅児誉美』五部作(人情本)
59 青年文人がつづる遊びの精髄
  『ひとりね』(随筆)
60 亡妻を恋うる記
  『追思録』(漢詩文)

8 ことばを磨く
【ひとは自分が知っていることばでしか語れない。
新しいことばは、今あることばを吟味するところから生まれる。
ことばに向き合い、表現の新たな可能性を切り拓いた作品の〈妙〉。】

61 不夜城の女の俳諧
  『太祇歳旦帖』(俳諧)
62 江戸時代の新体詩
  「北寿老仙をいたむ」「春風馬堤曲」(俳詩)
63 皮肉とユーモア―秀句の宝庫
  『誹風柳多留』(川柳)
64 漢詩の江戸語訳
  『訳註聯珠詩格』(漢詩)
65 強烈な自負心、躍動することば
  『風来六部集』(狂文)

9 物語を織る
【古びた物語は、いくたびも染め直される。
イメージという色糸によって、新たな世界が織り上げられてゆく〈奇〉と〈妙〉。
江戸文学の真骨頂。】

66 もうひとつの平家物語
  『義経千本桜』「渡海屋・大物浦」(浄瑠璃)
67 芭蕉も登場する仇討ち物語
  『志賀の敵討』(浄瑠璃)
68 三つの世界を綯い交ぜる
  『隅田川花御所染』(歌舞伎)
69 八百屋お七からお嬢吉三へ
  『三人吉三廓初買』(歌舞伎)
70 三題咄から生まれた歌舞伎
  『三題咄高座新作』(歌舞伎)
71 つきまとう幽霊、執着する人間
  『怪談牡丹燈籠』(人情噺)
72 江戸っ子が書く光源氏の物語
  『偐紫田舎源氏』(合巻)
73 水滸伝に学び水滸伝を超える
  『南総里見八犬伝』(読本)

江戸文学を楽しむための用語集
奇と妙の江戸文学年表

あとがき

執筆者一覧

主要事項索引
主要人名索引
ジャンル別項目一覧
掲載図版索引

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【執筆者一覧】

●編者

長島弘明

●執筆者

一戸 渉(いちのへ わたる)
慶應義塾大学附属研究所斯道文庫准教授、日本近世文学(学芸史)、『上田秋成の時代─上方和学研究─』(ぺりかん社、二〇一二年)、「和歌の万葉書」(『斯道文庫論集』50、二〇一六年二月)

位田絵美(いんでん えみ)
近畿大学准教授、日本近世文学(仮名草子研究・異文化認識研究)、「服部版『天草物語』系統の挿絵の変遷」(『近世初期文芸』34、二〇一七年十二月)、「簡約版『大坂物語』の本文と挿絵」(『近世初期文芸』32、二〇一五年十二月)

大屋多詠子(おおや たえこ)
青山学院大学教授 、日本近世文学(読本)、『馬琴と演劇』(花鳥社、二〇一九年)、『〈読本(よみほん)〉事典─江戸の伝奇小説─』(共著、笠間書院、二〇〇八年)

柏崎順子(かしわざき じゅんこ) 
一橋大学大学院教授、日本近世文学(初期出版史)、『松会版書目』(『日本書誌学大系』96、青裳堂書店、二〇〇九年)、「江戸版以前の出版界」(『言語文化』53、二〇一六年)、「江戸版からみる十七世紀日本」(鈴木俊幸編『書籍の宇宙─広がりと大系』〈シリーズ本の文化史2〉、平凡社、二〇一五年五月)

加藤敦子(かとう あつこ)
都留文科大学教授、日本近世演劇(歌舞伎・浄瑠璃)、「『釈迦如来誕生会』における槃特」(『東アジアの仏伝文学』勉誠出版、二〇一七年)、「五代目市川団十郎「小倉百句」注釈」(『国文学論考』50〜53、二〇一四〜一七年)

神谷勝広(かみや かつひろ)
同志社大学教授、日本近世文学(浮世草子・戯作)、「多田南嶺浮世草子におけるモデル」(『近世文芸』109、二〇一九年一月)、「市場通笑伝記小考」(『国語と国文学』二〇一七年十二月号)、「山東京伝と川喜田夏蔭」(『国語と国文学』二〇一四年五月号)

金慧珍(きむ へじん)
東京大学大学院学生、日本近世文学(浅井了意の怪異小説など)、「『伽婢子』の異界譚─「伊勢兵庫仙境に到る」の翻案方法をめぐって」(『東京大学国文学論集』12、二○一七年三月)

金美眞(きむ みじん)
韓国外国語大学非常勤講師、日本近世文学(柳亭種彦の合巻など)、『柳亭種彦の合巻の世界─過去を蘇らせる力「考証」─』(若草書房、二〇一七年)、「『偐紫田舎源氏』と『柳亭雑集』」(『近世文芸』102、二〇一五年七月)、「種彦合巻『鯨帯博多合三国』の創作技法─「鯨帯」を手がかりに─」(『国語と国文学』92─7、二〇一五年七月)

黄智暉(こう ちき)
東呉大学専任副教授(台湾)、日本近世文学(読本)、『馬琴小説と史論』(森話社、二〇〇八年)、「都賀庭鐘と曲亭馬琴の描く不遇の英雄─輪廻転生と海外進出をめぐって─」(『台湾日本語文学報』34、二〇一三年十二月)、「都賀庭鐘と曲亭馬琴の歴史解釈─『莠句冊』と『松染情史秋七草』の比較を中心に─」(『国語と国文学』90─3、二〇一三年三月)

合山林太郎(ごうやま りんたろう)
慶應義塾大学准教授、日本近世・近代文学(漢文学)、『幕末・明治期における日本漢詩文の研究」(和泉書院、二〇一四年)、「漱石の漢詩はいかに評価・理解されてきたか?─近世・近代日本漢詩との関係性に着目して」(山口直孝編『漢文脈の漱石』翰林書房、二〇一八年三月)

高永爛(こう よんらん)
全北大学助教授(韓国)、日本近世文学(浮世草子)、「西鶴の好色物とエロス─匹婦のエロス描写小考」(共著『純潔と淫乱─エロティシズムの作動方式』大衆叙事ジャンル研究会、知識と教養、二〇一八年十月)、「浮世草子と医薬文化小考」(『日本文化学報』78、二〇一八年八月)

小林ふみ子(こばやし ふみこ)
法政大学教授、日本近世文学(江戸狂歌・戯作など)、『へんちくりん 江戸挿絵本』(集英社インターナショナル、二〇一九年)、『大田南畝 江戸に狂歌の花咲かす』(岩波書店、二〇一四年)、「書籍を模擬する遊び─「見立絵本」にかんする疑問から」(『京都語文』26、二〇一八年十一月)

佐藤かつら(さとう かつら)
青山学院大学教授、日本近世演劇(歌舞伎)・日本芸能史(近世近代移行期)、『歌舞伎の幕末・明治─小芝居の時代』(ぺりかん社、二〇一〇年)、『円朝全集』別巻二(共著、岩波書店、二〇一六年)

佐藤知乃(さとう ちの)
亜細亜大学准教授、日本近世演劇(歌舞伎)、『近世中期歌舞伎の諸相』(和泉書院 二〇
一三年)、「曽我物の翻案─『頼朝伊豆日記(幼曽我)』から『傾情伊豆日記』へ─」(『歌舞伎研究と批評』56、二〇一六年三月)

佐藤至子(さとう ゆきこ)
東京大学大学院准教授、日本近世文学(戯作)、『江戸の出版統制─弾圧に翻弄された戯作者たち─』(吉川弘文館、二〇一七年)、『円朝全集』第十三巻(岩波書店、二〇一五年)、『山東京伝─滑稽洒落第一の作者─』(ミネルヴァ書房、二〇〇九年)、『江戸の絵入小説─合巻の世界─』(ぺりかん社、二〇〇一年)

杉下元明(すぎした もとあき)
海陽中等教育学校教諭、日本近世文学(漢文学)、『江戸漢詩 影響と変容の系譜』(ぺりかん社、二〇〇四年)、『新日本古典文学大系 明治編 漢詩文集』(共著、岩波書店、二〇〇四年)、『新日本古典文学大系 明治編 海外見聞集』(共著、岩波書店、二〇〇九年)

杉田昌彦(すぎた まさひこ) 
明治大学教授 、日本近世文学(和学・国学) 、『宣長の源氏学』(新典社、二〇一一年)、『江戸の学問と文藝世界』(共編、森話社、二〇一八年) 

杉本和寛(すぎもと かずひろ)
東京藝術大学教授、日本近世文学(浮世草子)、「禁断義から禁短気へ─『風流三国志』と『傾城禁短気』構想の背景としての宝永の宗論騒動─」(『東京藝術大学音楽学部紀要』43、二〇一八年三月)、『西鶴と浮世草子研究Vol.3 [特集]金銭』(共編、笠間書院、二〇一〇年五月)

全怡炡(じょん いじょんぐ)
清泉女子大学非常勤講師、日本近世文学(俳諧)、『瞬間に永遠を込める─俳句の話─』(創作と批評社、二〇〇四年、韓国)、『一人でできる韓国語発音トレーニング』(アスク出版、二〇一三年)

高野奈未(たかの なみ)
日本大学准教授、日本近世文学(特に古典注釈学、和歌)、『賀茂真淵の研究』(青簡舎、二〇一六年)、「物語の「興」―賀茂真淵『伊勢物語古意』と先行注釈―」(『国語と国文学』95─3、二〇一八年三月)

高松亮太(たかまつ りょうた)
県立広島大学准教授、日本近世文学(上田秋成・和学など)、『秋成論攷─学問・文芸・交流─』(笠間書院、二〇一七年)、『怪異を読む・書く』(共著、国書刊行会、二〇一八年)、『動物怪談集』(共著、江戸怪談文芸名作選第四巻、国書刊行会、二〇一八年)

崔泰和(ちぇ てーふぁ)
慶熙大学校学術研究教授(韓国)、日本近世文化・文学(人情本)、『春水人情本の研究─同時代性を中心に』(近世文学研究叢書20、若草書房、二〇一四年)、「鼻山人の人情本─「欲」という人情」(『国語と国文学』90─3、 二〇一三年)、 「春水人情本における広告の役割─『娜真都翳喜』を中心に─」(『国語と国文学』88─8、二〇一一年)

千野浩一(ちの こういち)
筑波大学附属駒場中・高等学校教諭、日本近世文学(俳諧)、「近世文学作品の導入教材としての可能性」(『国語と国文学』92─11、二〇一五年十一月)、「取り合わせ─「趣向」「句作り」の論をめぐって」(『江戸文学』 34、二〇〇六年六月)

冨田康之(とみた やすゆき)
北海道大学教授、日本近世演劇(浄瑠璃)、『海音と近松─その表現と趣向─』(北海道大学出版会、二〇〇四年)、「『鑓の権三重帷子』考─「悋気」と「よい男」のモチーフを辿って─」(『北海道大学国語国文研究』151、二〇一八年六月)、「『女殺油地獄』考─与兵衛はなぜ蚊に喰われたか─」(『日本文学』64─10、二〇一五年十月)

丹羽謙治(にわ けんじ)
鹿児島大学教授、日本近世文学(戯作、出版史)、「上月行敬筆『琉球人行粧之図』『琉球人往来筋賑之図』について」(『雅俗』16、二〇一七年七月)、「『成形図説』版本考」(『鹿児島大学法文学部紀要 人文学科論集』65、二〇〇七年二月)

早川由美(はやかわ ゆみ)
奈良女子大学博士研究員、日本近世文学(浮世草子・実録・俳諧)・日本近世演劇(浄瑠璃・歌舞伎)、『西鶴考究』(おうふう、二〇〇八年)、『江戸怪談を読む 猫の怪』(共著、二〇一七年、白澤社)、「紀上太郎『志賀の敵討』の芭蕉─安永五年前後の俳壇・劇壇─」(『名古屋芸能文化』28、二〇一八年十二月)

韓京子(はん ぎょんじゃ)
青山学院大学准教授、日本近世演劇(浄瑠璃)、『近松時代浄瑠璃の世界』(ぺりかん社、二〇一九年)、「佐川藤太の浄瑠璃─改作・増補という方法」(『国語と国文学』91─15、二〇一四年五月)、「近松の浄瑠璃におけるあかりの演出とその効果」(『日語日文学研究』99、二〇一一年十一月)

日置貴之(ひおき たかゆき)
白百合女子大学准教授、日本近世演劇(歌舞伎)、『変貌する時代のなかの歌舞伎 幕末・明治期歌舞伎史』(笠間書院、二〇一六年)、「河竹黙阿弥作「水天宮利生深川」における新聞の機能」(『演劇学論集 日本演劇学会紀要』62、二〇一六年五月)

片龍雨(ぴょん よんう)
全州大学校助教授(韓国)、日本近世演劇(歌舞伎)、『四世鶴屋南北研究』(若草書房、二〇一五年)、「歌舞伎における疾病─その機能と社会的な意味を中心に─」(『日本言語文化』41、二〇一七年十二月)、「四世鶴屋南北作随筆成立考─『吹寄草紙』と『筆のしがらみ』─」(『日本学報』106、二〇一六年二月)

深沢了子(ふかさわ のりこ)
聖心女子大学教授、日本近世文学(俳諧)、『近世中期の上方俳壇』(和泉書院、二〇〇一年)、「蕪村の俳諧─「自己ノ胸中いかんと顧るの外他の方なし」─」(『国語と国文学』二〇一七年十一月号)

洪晟準(ほん そんじゅん)
檀国大学校日本研究所H‌K研究教授(韓国)、日本近世文学(読本)、「馬琴読本における「懲悪」の理念─『弓張月』の阿公と『八犬伝』の船虫を手がかりに─」(『東京大学国文学論集』12、二〇一七年三月)、「馬琴の勧懲観─『石言遺響』を中心に─」(『国語と国文学』93、二〇一六年七月)、「『月氷奇縁』自評について」(『読本研究新集』6、二〇一四年六月)

牧藍子(まき あいこ)
成蹊大学准教授、日本近世文学(俳諧)、『元禄江戸俳壇の研究』(ぺりかん社、二〇
一五年)、「不角の異訓─化鳥風に関する一考察」(『国語と国文学』93─3、二〇一六年三月)

水谷隆之(みずたに たかゆき)
立教大学教授、日本近世文学(浮世草子・俳諧)、『西鶴と団水の研究』(和泉書院、二〇一三年)、『江戸吉原叢刊』第三巻・第四巻(八木書店、二〇一〇年・二〇一一年)、「『好色一代男』巻四の二「形見の水櫛」考─『伊勢物語』古注釈との関係」(『江戸の学問と文藝世界』森話社、二〇一八年)

光延真哉(みつのぶ しんや)
東京女子大学准教授、日本近世演劇(歌舞伎)、『江戸歌舞伎作者の研究 金井三笑から鶴屋南北へ』(笠間書院、二〇一二年)、「丹前の継承─続・舞台に立つ太夫元─」(『国語と国文学』95─8、二〇一八年八月)、『未刊江戸歌舞伎年代記集成』(共編著、新典社、二〇一七年)

宮木慧太(みやき けいた)
世界銀行グループ職員、日本近世文学(遊里文芸)、「江戸歌舞伎と不夜庵─市川栢筵・金井三笑を中心に」(『東京大学国文学論集』4、二〇〇九年)

矢内賢二(やない けんじ)
国際基督教大学上級准教授、日本近世演劇(歌舞伎)、『ちゃぶ台返しの歌舞伎入門』(新潮社、二〇一七年)、『明治、このフシギな時代 2』(編著、新典社、二〇一七年)

山之内英明(やまのうち えいめい)
十文字中学高等学校教諭、日本近世演劇(浄瑠璃)、『赤松円心緑陣幕』『待賢門夜軍』『楠正成軍法実録』(いずれも鳥越文蔵・内山美樹子監修『義太夫節浄瑠璃未翻刻作品集成』玉川大学出版部、二〇一一〜二〇一八年)の翻刻を担当

梁誠允(やん そんゆん)
東京大学大学院学生、日本近世文学(西鶴小説)、「『西鶴名残の友』「人にすぐれての早道」と狐飛脚伝承」(『国語と国文学』二〇一八年六月)、「『万の文反古』「代筆は浮世の闇」と「楽出家」」(『東京大学国文学論集』二〇一七年三月)

吉丸雄哉(よしまる かつや)
三重大学教授、日本近世文学(戯作)、『式亭三馬とその周辺』(新典社、二〇一一年)、平成27年度〜平成29年度科学研究費補助金「近世文芸と医学に関する総合的研究」研究成果報告書(二〇一八年三月)、『忍者の誕生』(共編、勉誠出版、二〇一七年年三月)