ジョナサン・ブレイニー、ジェーン・ウィンターズ、サラ・ミリガン、マーティ・スティア著 大沼太兵衛、菊池信彦訳『デジタルヒストリーを実践する データとしてのテキストを扱うためのビギナーズガイド』(文学通信)

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10月上旬刊行予定です。

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ジョナサン・ブレイニー、ジェーン・ウィンターズ、サラ・ミリガン、マーティ・スティア著 
大沼太兵衛、菊池信彦訳
『デジタルヒストリーを実践する データとしてのテキストを扱うためのビギナーズガイド』(文学通信)
ISBN978-4-86766-022-5 C0020
A5判・並製・264頁
定価:本体2,700円(税別)


デジタルなアプローチをこれから進めたい歴史研究者のために。
大規模なテキストデータをどう扱っていけばいいのか。歴史研究におけるデジタルツールおよびその技術を利用するための実践的な入門書。
冒頭で「デジタルヒストリーの文脈」としてその歴史を解説。以降、研究課題の設定から、デジタルプロジェクトの始め方、プレーンテキストと構造化テキスト(XML)の処理方法、プロジェクトの管理の方法、データをどう可視化するか、など研究のライフサイクル全体を視野に収めた解説を行います。また今回の日本語版では、補論「構造化テキストの構造を活かした処理」を収録し、一歩進んだテキストデータの扱い方についても解説しました。
これからのデジタルヒューマニティーズあるいはデジタルヒストリーの方法論の「民主化」のために。
歴史研究者だけでなく、文学研究ほか、人文学研究者必携の書です。

【デジタルヒストリーにはさまざまな面がありますが、中には特定の分野や特定の研究者に適したものもあります。この本を読んだ歴史研究者が、何か新しいことに挑戦したり、これまで以上にデジタルなアプローチを進めたりするきっかけとなるならば、私たちとしてはこれに勝る喜びはありません。】......はじめにより





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【著者・訳者・補論執筆紹介】

●著者

ジョナサン・ブレイニー Jonathan Blaney
元ロンドン大学歴史学研究所デジタルプロジェクト長(2021年まで)現ケンブリッジ大学デジタルヒューマニティーズ・リサーチソフトウェアエンジニア

ジェーン・ウィンターズ Jane Winters
ロンドン大学高等研究院(School of Advanced Study)デジタルヒューマニティーズ教授

サラ・ミリガン Sarah Milligan
カナダ・ヴィクトリア在住の独立系研究者

マーティ・スティア Marty Steer
ロンドン大学高等研究院(School of Advanced Study)デジタルヒューマニティーズ技術リーダー

●訳者

大沼太兵衛 Tahee Onuma
国立国会図書館司書。専門は図書館情報学、アーカイブズ学。訳書に『アーカイヴズ』(白水社、2021年)がある。

菊池信彦 Nobuhiko Kikuchi
国文学研究資料館特任准教授。専門は西洋近現代史、デジタルヒストリー。主要業績に『19世紀スペインにおける連邦主義と歴史認識』(関西大学出版部、2022年)などがある。

●補論
小風尚樹 Naoki Kokaze
千葉大学人文社会科学系教育研究機構助教

永崎研宣 Kiyonori Nagasaki
一般財団法人人文情報学研究所 人文情報学研究部門主席研究員

【目次】

謝辞

はじめに
目的/構成

第1章 デジタルヒストリーの文脈
はじめに/デジタルヒューマニティーズとデジタルヒストリー/技術的変化/発見する/叙述する/引用する/結論

第2章 研究課題を設定する

はじめに/どのようなデジタル史料があるか?/デジタル化は研究を変えることができる--『ハンサード』を例に--/「デジタル化された」とは何を意味するのか?/デジタルデータへのアクセス/ボーンデジタル史料を利用する/テキスト、データ、メタデータ/研究成果発表/結論

第3章 デジタルプロジェクトの始め方
郵便住所録の紹介/住所録をスキャンする/OCRと手入力/Gitと確認/テキストデータのクリーニング/正規表現で構造を追加する

第4章 テキストを扱う(1):非構造化テキスト
データの文脈を知ること/プレーンテキスト/テキストを相手に作業を行う/ケーススタディ:郵便住所録での住所のパターン/検索と置換/コマンドライン入門/GREP/コマンド同士をパイプで接続する/確認テスト

第5章 テキストを扱う(2):構造化テキスト
女性の職業/独自のマークアップを施す/Text Encoding Initiative/確認テスト

第6章 デジタルヒストリーのプロジェクトを管理する

データ管理/データ管理とバージョン管理/バージョン管理/Git/ドキュメンテーション/データ共有

第7章 データの可視化
可視化と歴史実践/数値データの可視化/地図

第8章 デジタルヒストリーのこれから
ボーンデジタル一次史料/透明性とオープン性/倫理的研究、プライバシー、包括性/テキストを超えて、検索を超えて/環境の反動?

確認テストの解答例

付録1
:データの入手方法
付録2:コマンドラインのレシピ
付録3:正規表現

用語集
参考文献
図版一覧
表一覧
訳者あとがき

補論
〜構造化テキストの構造を活かした処理〜

小風 尚樹・永崎 研宣

【コマンドライン編】
grep検索の得手不得手/XMLの解析(パース)/Xmlstarletのインストール/パースによるXML検索の簡単な例/Windowsでのコマンドラインの色々
【プログラミング編】
元データの確認/正規表現を用いたデータセット中の男女比の算出/女性の職業一覧を多い順に並べ替える/おわりに

索引