茅原 健『文士村散策 新宿・大久保いまむかし』(文学通信)

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8月下旬刊行予定です。

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茅原 健『文士村散策 新宿・大久保いまむかし』(文学通信)
ISBN978-4-86766-016-4 C0095
四六判・並製・288頁
定価:本体2,200円(税別)


新宿・大久保駅周辺は、明治から大正にかけて多くの文学者、ジャーナリスト、社会主義者が住み、その昔、牛が寝そべる牧場がある、のどかな郊外の文士村だった。
著者自身もそこで生をうけ、戦前戦中期の少年時代を過ごした。
藤村、独歩、落葉、秋骨、葉舟、八雲、克己、一念、夕暮、綺堂、あるいは大久保文学倶楽部を主宰した著者の血縁・日本評論社の茅原茂などの記録を渉猟し、幻と化した大久保文士村住人の日々を探る。
本書は2004年に日本古書通信社より刊行された『新宿・大久保文士村界隈』の増補改訂版である。

【生地へのこだわりと感傷を込めて、私が幼少期を過ごした西大久保周辺、即ち、新宿・大久保文士村に限定して、懐古の情を巡らしたのがこの一文である】...本書より





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【著者紹介】

茅原 健(かやはら・けん)Kayahara Ken

1934年東京都新宿西大久保に生まれる。1959年中央大学法学部卒業。工学院大学学園開発本部部長を経て、エステック(株)専務取締役。その後(財)日本私学教育研究所研究員、事務局長、理事などを歴任。著書に『民本主義の論客 茅原華山伝』(不二出版、2002年)、『工手学校』(中公新書ラクレ、2007年)、『敗れし者の静かなる闘い』(日本古書通信社、2021年)、『福音俳句 巡礼日記』(日本古書通信社、2022年)など。

【目次】

前書きとしての、新宿・大久保いまむかし

稲荷鬼王神社に一礼
そもそも文士とは
画家、岡落葉の大久保文士村
大久保村から始まった「十日会」
坪内逍遥が賛助人の「大久保文学倶楽部」
茅原茂(蘭雪)のことなど
国木田独歩、鰻丼の「大久保会」
大町桂月、絶賛の大久保の躑躅
「郊外論」あれこれ
西大久保が終の棲家、小泉八雲
島崎藤村が『破戒』を書いた西大久保の家
オホクボムラに住む水野葉舟
前田夕暮の第二の故郷、西大久保
「武蔵野」の風情が残る戸山ヶ原
幻のテーマパーク戸山ヶ原
大久保文士村界隈に流れていた蟹川
夏目漱石『三四郎』の大久保仮寓
郊外を求めて、曽宮一念の「明治年代の大久保」
大久保村のぬし、「大正・昭和戦前の大久保」
『半七捕物帖』、岡本綺堂の「郊外生活の一年」
ハンガリー文学者、徳永康元の「大久保の七十年」
農政問題の研究者、大内力の「百人町界隈」
社会主義者、大久保村界隈の「屯所」
小暮悠太(加賀乙彦)、戦前の西大久保
『東京を歌へる』考

旧版 あとがき
『新宿・大久保文士村界隈』その後
増補改訂版あとがき
主要人名索引