土曜ことばの会・2018年第1回、講演 ウェスリー・M・ヤコブセンさん「「項構造」のあり方とその習得:プロドロップ言語としての日本語を中心に」ほか(2018年1月20日(土)13:30~17:30、大阪大学豊中キャンパス 全学教育推進機構 A201教室)
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https://sites.google.com/site/dokotoba/home
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【日時】
2018年1月20日(土)13:30~17:30
【会場】
大阪大学豊中キャンパス 全学教育推進機構 A201教室(下のサイト(豊中キャンパスMAP)の30番の建物にあたります)
http://www.osaka-u.ac.jp/ja/access/toyonaka/toyonaka.html
【発表者・発表題目】
後藤睦さん(大阪大学大学院生)
「古代日本語における格標示のアラインメントと有生性」
松本理美さん(立命館大学大学院生)・有田節子さん(立命館大学)
「国語教科書における連体修飾節の情報構造―外国ルーツ高校生の作文指導のための基礎調査―」
《講演》ウェスリー・M・ヤコブセンさん(ハーバード大学)
「「項構造」のあり方とその習得:プロドロップ言語としての日本語を中心に」
プロフィール
米国・ハーバード大学東アジア言語文明研究科教授のウェスリー・M・ヤコブセン氏は1981年に言語学博士号を取得して以来35年間にわたって主に米国を舞台に言語学・日本語教育の両分野に携わり、日本語を主な対象とした言語研究の傍ら、言語研究と語学教育の相互関係・貢献についても学会発表、出版物を通して数々の成果を上げてきた。言語研究の中心テーマとしてきたのは日本語における出来事構造(event structure)で、出来事という概念が言語形式を帯びる過程において、(1)出来事に関与しているものごとの数と種類, (2)出来事の時間的性質,(3)出来事の現実性の度合い、という三つの側面が相互作用している様々な文法現象に着目し、それぞれが出来事の意味的形成においてどのような意味的貢献をし、いかに深く結びついているかを理論的に検証することに努めてきた。
主要業績
Tense and aspect in Japanese. In Y. Hasegawa (ed.) Cambridge Handbook of Japanese Linguistics. Cambridge: Cambridge University Press. 印刷中.
Transitivity and Valency Alternations: Japanese and Beyond. (Co-edited with T. Kageyama). Berlin: De Gruyter Mouton. 2016.
The semantic basis of Japanese transitive-intransitive derivational patterns. In Kageyama, T. & W. Jacobsen (eds.) Transitivity and Valency Alternations: Japanese and Beyond. Berlin: De Gruyter Mouton. 2016.
Lexical meaning and temporal aspect in Japanese. In Kageyama, T. & H. Kishimoto (eds.) The Handbook of Japanese Lexicon and Word Formation. Berlin: De Gruyter Mouton. 2015.
日本語教育の新しい地平を開く(筒井通雄・鎌田修共編). ひつじ書房. 2014.
目に見えない構造はどう習得されるか. 筒井通雄・鎌田修・W.ヤコブセン共編. 日本語教育の新しい地平を開く. ひつじ書房. 2014.
日本語における時間と現実の相関関係-「仮定性」の意味的根元を探って. 国立国語研究所Project Review 5. 2011.