高知県立文学館「安岡章太郎展 ―〈私〉から〈歴史〉へ」(2019.01.26 ー 2019.03.24)

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研究会情報です。

●公式サイトはこちら
http://www.kochi-bungaku.com/exhibition/3514/

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2019.01.26 ー 2019.03.24

観覧料: 一般500円※長寿者手帳等お持ちの方・高校生以下は無料

【安岡章太郎(1920~2013)が亡くなって6年が経ちました。本展では、その生涯と文学の軌跡をたどります。
 安岡が作家を志した20歳のころ、日本はすでに戦時下でした。戦中戦後の長い混乱を経た1951年(昭和26年)、安岡は「三田文学」に「ガラスの靴」を発表し、世の注目を集めます。以後、芥川賞受賞作「悪い仲間」「陰気な愉しみ」、母の死を題材として高い評価を得た「海辺の光景」などの小説のほか、ユーモアあふれるエッセイでも読者を魅了し、〈第三の新人〉の旗手として活躍しました。
 後年はその眼を過去へと向け、時代と人間の関わりを、緻密な検証に深い洞察を加えて描いた作品を執筆。特に父方の祖先の数奇な運命を辿った「流離譚」は、歴史のうねりの中に〈私〉の根源を探る「自己確認」の試みが豊かに実を結んだ大作です。
 本展では、生涯〈学校と軍隊と病院〉に象徴される近代社会における抑圧や束縛を嫌い、"劣等生" "ナマケモノ "を自称した小説家の実像を探りながら、幅広い創作スタイルと巧みな描写に支えられた安岡文学の魅力を紹介します。
 また、父母の故郷高知をどのように見ていたか、高知の歴史を背景に安岡作品を通して検証します。】