古代文学会 2月例会(第710回)(2019年2月2日(土) 午後2時より5時まで、大東文化会館 K-301教室 (東武東上線東武練馬駅 北口下車 徒歩5分))

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研究会情報です。

●公式サイトはこちら
http://kodaibungakukai.org

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日時 2019年2月2日(土) 午後2時より5時まで

場所 大東文化会館 K-301教室 (東武東上線東武練馬駅 北口下車 徒歩5分)

〒175-0083 東京都板橋区徳丸2-4-21

https://www.daito.ac.jp/file/block_49513_01.pdf

※会場が通常の例会とは異なります。ご注意下さい。


発表 岡部隆志 氏

題目 『古事記』神話における「兄妹婚始祖型」と「天婚始祖型」の比較

要旨

中国西南地域の少数民族に伝承されている代表的な二つのタイプの始祖神話がある。一つは、洪水後生き残った兄妹が結婚し始祖になる「兄妹婚始祖型」と、もう一つは、洪水後生き残った一人の男が天女と結婚し、天女の父からの試練をクリアして始祖になるという「天婚始祖型」である。この二つの始祖神話のタイプは、『古事記神話』における高天原神話と出雲神話の始祖神話としてそれぞれ選択されている。従来の比較神話研究は、『古事記』におけるそれぞれの始祖神話にアジア諸地域の神話の反映を指摘していくものだったが、本発表では、二つの始祖神話のタイプが何故選択されたのか、そして、それぞれが改変されていることにどのような意味があるのか、といった観点から論じていく。その考察を踏まえて、高天原神話と出雲神話における始祖神話の違いを、神(自然)としての対称的世界を切り離すのかあるいはその世界に依存するのか、といった問題として論じてみたい。

司会 遠藤耕太郎 氏