群馬県立土屋文明記念文学館 第100回企画展 「蛇崩(じゃくずれ)の歌人・佐藤佐太郎(1909-1987)―その珠玉の短歌を味わう―光とかがやきに溢れて」(平成30年4月18日(水)〜6月10日(日))

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展示会情報です。

●公式サイトはこちら
http://bungaku.pref.gunma.jp/events/1353

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会期/平成30年4月18日(水)〜6月10日(日)
開館時間/9:30~17:00(観覧受付は16:30まで)
休館日/火曜日(5月1日は開館)
観覧料/一般410円(320円)、大高生200円(160円)
※( )内は20名以上の団体割引料金 中学生以下、障害者手帳等をお持ちの方と介護者1名は無料

【佐藤佐太郎は、大正時代に歌壇の中心となった短歌結社「アララギ」で、斎藤茂吉(1882-1953)に師事した歌人です。昭和13年(1938)の佐太郎夫妻の結婚式では、茂吉に兄事し「アララギ」を率いた土屋文明(1890-1990)が媒酌人を務めてもいます。
早くから茂吉にその才能を認められた佐太郎は、昭和15年(1940)の歴史的合同歌集『新風十人』に名を連ね、同年刊の最初の個人歌集『歩道』(八雲書林、戦後刊行の新版は角川書店の出版第1号)でその評価を固めることになりました。昭和20年(1945)には短歌結社誌『歩道』を創刊して勤めていた岩波書店を退社し、戦後は毎日新聞選者、宮中歌会始選者を務め、日本芸術院会員ともなりました。
その作品世界は、比較的平明なことばを用いつつ品格を保ち、美しさにあふれたもので、光やかがやき、黄色への執着、そして後年は蘇東坡(1037-1101)への親炙の影響などが見られます。
また、東京の青山周辺に長く住んだ佐太郎が60代になって目黒区に転居し、日課の散歩道としたのが蛇崩川を暗渠とした「蛇崩川遊歩道」で、「蛇」「崩れる」という不穏なイメージを持つ語が詠み込まれることで、日常詠に絶妙なアクセントが刻まれることになりました。一方、国内のみならず海外での旅行詠も数多く残しています。
近現代の懸け橋に位置し、歌意が比較的理解しやすく、かつ格調高い佐太郎の歌は、「短歌」観賞の豊かな世界の、最高の入口の一つです。磨き抜かれたことばがひびきあう歌の数々に、ぜひ展覧会場で触れてみませんか?】

・記念講演会「昭和の天才歌人・佐藤佐太郎 ―忘れ得ない師の歌・師の姿」
5月20日(日) 14:00 ~15:30 定員150名 無料
◎講師:秋葉四郎氏(斎藤茂吉記念館館長、『歩道』編集人)
事前に電話(027-373-7721)もしくは当館受付カウンターにてお申し込みください。
・スライドレクチャー
4月29日(日)、6月2日(土) 14:20から30分程度
◎講師:本展担当学芸員 事前申込不要(要当日観覧券)