若衆関連、私の一推しグッズ?ネタ?(7) 小岩美帆

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自己肯定感マックスの完全無欠美少年! 橘玉之助
小岩美帆

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(『男色大鑑』の挿絵、他の若衆に介抱されているのが玉之助)

私の推し若衆は、巻1の3「垣の内は松楓柳は腰付」に登場する橘玉之助くんです!

敢えて一言で表現するのなら、玉之助君は「自己肯定感マックスの完全無欠美少年」だと思います。
まず玉之助君のスペック、とんでもなく眩しいです。武勇に優れた勇ましい父と、ちょっと過保護なくらい自分を溺愛する美しい母、というなんとも幸せな両親を持つ上に、自他ともに認める完璧な美貌を持っています。そりゃ自己肯定感もめきめきと育つだろうな、って感じです。

私が特に、「玉之助君、推せる...」となるところは、ものすごく"持っている人"で、本人もそれを自覚していて、自信に満ち溢れているのに、全然鼻につく感じがしないところです。

彼の言動から高慢さや高飛車な感じを受けることはなく、むしろとても爽やかな感じがします。外面的な美しさばかりでなく、内面の美しさや、強さも持っているからでしょうか。持っているものの上に胡坐をかくことなく、驕らず、いつでも背筋を伸ばし、しゃんと立っているような...

玉之助君を見ていると、「本当の、本物の美人ってこんな感じなのかもしれないなあ」なんて思います。「美人」というより、「美しい人」と表現したくなるというか。「美」という一音に押し込めず、じっくり五音で「美しい」と賛辞したくなるというか。そんな気持ちになります。

話が逸れますが、相手役の笹村千左衛門さんも好きです。一歩も二歩も引いていて、なんだか気弱そうで、ともすれば情けない感じもするけれど、愛情深くて、優しく、真面目で...玉之助君との組み合わせがドンピシャすぎると思います。
うまく言葉が出てこないのですが、二人がはじめて会話するシーンが大好きです。笹村さんが情けなくてかわいくて、玉之助君が男前かっこよくて、なんだかもうキュンキュンします。「笹村さんよかったね...」とひたすら祝福する気持ちになります。

今回改めて読み直してみて、あ~...私はやっぱり、玉之助君が一番好きだなあ、と思いました。拙い文章を読んでいただいて、ありがとうございました。

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(小岩さんの一推しグッズ、昨年の忘年会のゲームで小岩さんがゲットした賞品。若衆研のメンバーの俳諧の連歌・表八句「エロ尻の」の巻)

若衆研スタッフ注
小岩さんは現在大学3年生。趣味・関心は文学全般・漫画をはじめ、西欧美術から日本の浮世絵まで幅広い。小岩さんの言われるように玉之助の話は面白いので、ぜひ『全訳 男色大鑑』(武士編)をお読みください。