西鶴研究会のブログ、スタートします

西鶴研究会は、今までHPを主たるメディアとしてきましたが、
40回目の研究会を機に、ブログとして改めてスタートすることになりました。
よろしくお願いします。

そこで早速お届けするのが、篠原進氏の『武道伝来記』論です。

篠原進「『武道伝来記』の〈不好容儀(いやなかたぎ)〉」(「青山語文」45、掲載予定)
http://bungaku-report.com/saikaku/blog/2015/02/45.html

このご論考はこの3月26日(木)の研究会で行われる武家物の3発表、とりわけ井上泰至氏のご発表にむけての前哨戦というスタイルを取っています。
ゴングが鳴る寸前に、場外からいきなり仕掛けるという実にスリリングな展開です。(譬えがあまり良くないかも知れませんが・・・)

研究会当日が実に楽しみになってきました。

ちなみに、今回の発表3本は全て武家物であることが象徴するように、今、西鶴研究では武家物の見直しが盛んです。

従来、他の町人物、好色物等に比べて、一等評価の低かった武家物に、新たな光が当てられつつあります。

とはいえ、好色物についても、昨年末の12月6日(土)に国文学資料館で春画・春本を問題にしたシンポジウム「男たちの性愛」が開かれたことが象徴するように、従来にはない斬新な視覚から光が当てられつつあります。

また、巷では、従来の資本制の考え方を覆したトマ・ピケティの『21世紀の資本』が13万部以上も売れて大騒ぎになっていますが、この資本制の歴史的な見直しは、西鶴の町人物評価にも波及することは必定です。

いずれにしても、西鶴研究が新たな時代に入りつつあることは確かです。

このブログを、そうした新しい西鶴研究に向けて役立てていただけたら嬉しいかぎりです。

ご意見、ご感想をお寄せください。
(少し長めのご意見などは、別途、西鶴リポジトリに載せる場合があります)

なお、採否はご一任ください。

染谷智幸(西鶴研究会事務局長)